自主学習の習慣化を
目指す「Sラボ」
青稜の教育の特徴は、先を急がず基礎学力を定着させることにある。その学ぶ環境を整えるために、自主学習の習慣化を目的とした自学自習システム「Sラボ」を作った。生徒たちの多くは放課後にSラボの専用教室を訪れ、宿題やプリント教材、タブレットを使った学習を行う。分からない問題があれば、常駐するチューターに質問できる。
「Sラボ」では、専任の講師と学習計画を立案→自学自習→進度の確認→月1回の面談、を繰り返しながら自立・自律した学習習慣を身に付けていく
「Sラボはもう、完全に青稜のカルチャーとして定着しています。部活の前後に仲間同士で“Sラボに行こう”という習慣が当たり前になっていて、試験前には互いに問題を出し合って勉強する。校内に勉強に集中できる環境を提供することで、生徒たちは同年代から刺激を受け、自主的に学ぶ姿勢を身に付ける。この習慣が成績向上につながっています」
今春の合格実績では、国公立大学に34人、早慶上理に93人、GMARCHに239人という結果を出した。在学生の学力や進路意識は年々高まっており、合格実績は今後伸びていくことが期待されている。その出口の成績と共に、近年は入学偏差値も上がっている。
青田校長は、子どもたちを「信じて待つ」ことも大切にしている。自身が大学院で不登校の調査研究を行いフリースペースで生徒を指導した経験があり、見放さずに「信じて待つ」ことで、困難な状況に陥った子どもたちが立ち直る姿を何度も見てきたからだ。
「教育の本質は、どんな生徒の中にも“希望を見いだすこと”だと思っています。子どもたちが自らの可能性に向き合い、大きく成長するのを支えるのが教育の根本。そのためには学校生活を楽しめる環境をつくり、大人である私たち自身が、変化し、挑戦し続ける姿を見せることが大切だと考えています」(青田校長)。変化を恐れず挑戦する姿勢が、魅力的な学校をつくっている。