DDコースはバイリンガル
スタイルで授業が進む
中学の授業風景。先取り学習や少人数制の習熟度別学習を取り入れるなど、きめ細やかな教育が行われる
最近はDDを導入する学校も増えてきたが、もともと「ダブルディプロマ」という名称を考案したのが文大杉並。DDの先駆者として教育内容には自信を持っている。
同校のDDコースの特徴は、英語だけを学ぶコースではないということ。BC州の授業は英語で、日本の授業は日本語で受けるバイリンガルスタイルを採用している。同じ教室の中で、一つの価値基準に偏らず、複眼的視点で考える力を養うことができる。カナダのカリキュラムの特徴は、実学主義的で教科の理解を暗記に求めないところだという。
JR中央線の阿佐ヶ谷、荻窪各駅から徒歩約10分に立地するキャンパス
「例えば数学で三平方の定理を勉強するとき、単なる定理の暗記ではなく、車椅子用のスロープを階段に設置する課題を与え、その計算式に三平方の定理を使わせます。また物理で遠心力を学ぶとき、皆で東京ドームシティに出掛け、ジェットコースターの速度と遠心力の関係を検証したりします。理解とは暗記することではなく、実生活に結び付けて応用までを促す。一見遠回りのようでいて、とても効率的な学びを実践しています」(小島教頭)
近年は高校のDDコースへの進学を目指して、中学に入学する生徒が増えてきた。そうした生徒たちのために、中学から生徒のレベルに合わせたカナダのカリキュラムを設置、英語の授業をBC州の教員が担当し、数学や理科の要素を入れた教科横断型授業を実施している。DDコースへ進学する生徒は、帰国生も多いが入学時英語初心者もいる。初心者でもネイティブ主導型の授業で英語力を伸ばし、希望者のほとんどが高校のDDコースへ進学するという。
カナダカリキュラムを指導するのは、BC州が認可したネイティブ教員たち
DDコース卒業生1期生~6期生(155人)の合格実績を見ると、海外大学へ64人、早慶上理ICU・国公立に39人、GMARCH関関同立に47人という結果を出している。