生徒自らが考え行動する
STEAMプロジェクト
STEAMプロジェクトで実施された、サステナブルファッションイベント「Cycle Closet」
文大杉並の教育のもう一つの特徴は、教科の枠にとらわれないSTEAM教育に力を入れていること。そのため、生徒自らが考え行動しながら学べる環境を整えている。
具体的には、自由参加の「STEAMプロジェクト」を発足。参加する生徒は「メイカー」「社会課題探究」「キャリア探究」「広報・活動記録」という四つの部門に分かれ、それぞれの興味に合わせた探究・ものづくり活動を行う。これまでのプロジェクトの実践事例としては、レーザーカッターを活用したオリジナルロボット製作や、使い捨てカイロを用いた水質改善活動とその普及などがある。
新入生の約2割が参加する「STEAMプロジェクト」。外部団体や企業との交流も盛んだ
活動の過程では、友人や教員だけでなく、外部の社会人との交流の機会もある。クラスや部活動に加えて第三の居場所という意味もあり、生徒同士の交流の範囲も大きく広がる。
「探究やものづくりを通して自分に足りないものに気付くことが大事です。勉強のモチベーションは、自分の内側から出てくるものが一番強い。自ら学ぶことが大切なのだという境地に、1周回ってたどり着いてほしいと思っています」と小島教頭は語る。
部活動も盛んで、なぎなた部、ハンドボール部、卓球部、ソフトテニス部は、全国優勝を果たした経験を持つ。「本校には、部活で日本一を目指す子や、海外大学の医学部を目指す子など、国境を越えてさまざまなバックグラウンドを持つ生徒が集まっています。各分野にロールモデルがいて、お互いがお互いに憧れる環境があります。その中で、生徒たちは多様な価値観と出合い、個性的な仲間から刺激を受け、人として大きく成長していくのです」(小島教頭)。
部活動では全国レベルの部も多い。2023年度は東京・八王子に専用サッカー場が完成