全ての電子書類を、ほぼ無制限で保管できるメリットは大きい

「経理の書類以外の一般の電子書類も保管できるようにしたのは、法対応だけにとどまらず、中小企業のデジタル化を支援するソリューションにしたかったからです」と語るのは、オリックス法人営業本部副本部長戦略営業担当の石長浩之業務執行役員である。

中小企業のための「大容量で安価なビジネス書類の電子保管サービス」がついに誕生。電帳法対応も可能なその真価とはオリックス法人営業本部副本部長 戦略営業担当
石長浩之業務執行役員

 紙の書類に依存している仕事を、電子書類の活用に置き換えて業務の効率化を図るのはデジタル化の第一歩である。電子書類なら、検索機能によって必要な書類を探し出す手間と時間が大幅に省け、部門間や社員同士の情報共有も容易になる。

 石長業務執行役員は、「改正電帳法への対応を、大企業と比べて遅れている中小企業のデジタル化を加速させるきっかけにできればと思いました。そもそもオリックスは、対面の営業が強く、お客さまの意見をしっかりと聞くことでさまざまなサービスを展開してきました。その結果、リースなどの金融事業を通じて中小企業のビジネスを支援しています。その一環として、中小企業のお客さまのデジタル化も積極的にお手伝いしていきたいと考えているのです」と、『PATPOST』をリリースした経緯について説明する。

 先ほども述べたように、『PATPOST』は、オリックスのデジタル戦略推進室が企画・開発したサービスである。20年4月に発足したデジタル戦略推進室は、オリックス社内におけるDXの推進と、顧客のデジタル化を支援する製品・ソリューションの企画・開発を担う組織であり、『PATPOST』はそのソリューションの第一弾として提供開始された。

 同室を管掌する石長業務執行役員は、「中小企業のデジタル化を支援するのは、今後はデジタル化に対応していかないと、お客さまが将来のビジネス機会を失ってしまうのではないかという懸念があるからです。オリックスとしても『PATPOST』を出発点として、これからより多くのデジタル支援ができる製品・ソリューションをリリースしていきたいと考えています」と語った。

『PATPOST』は、10月に開始されるインボイス制度に対応して、インボイスに記載された適格請求書発行事業者登録番号を識別・照合する機能を追加するなど、サービスや機能の拡充を図っていく方針だ。さらに、『PATPOST』に保管される請求書、領収書などのデータを基に、ユーザー企業に有益なファイナンスサービスをタイムリーに提案する仕組みなども検討しているという。これからの展開にも注目したい。

●問い合わせ先
オリックス株式会社
PATPOSTサービスサイト
URL:https://patpost.jp/

PATPOSTサービス資料DLページ
URL:https://page.biz.orix.co.jp/patpost_servicedoc_c.html