産業・流通事業グループ
産業パッケージ開発本部
第三開発部第二グループ技師
藤原直人氏
もう1つのポイントである多様なオプション機能としては、まずシフト管理機能が挙げられる。特に、パートやアルバイトなどの多い職場に適した機能だ。飲食関係のチェーン店などでは、各店長がシフト表を組んで管理することが多く、紙ベースでシフト表を作成しているケースも少なくない。
「飲食関係ではシフト管理が店長任せで、本部で把握できていないことも多いのですが、その結果、特定のアルバイトに仕事が集中して、所定の労働時間を超過してしまうといったことも起こりえます。HIPLUSはシフトの予定をシステム側でチェックし、従業員の勤務時間が妥当な範囲に収まるようサポート。また、シフト表は本社でも見ることができるので、店長任せという状態を改善することができます」(藤原氏)
HIPLUSのシフト管理機能には、勤務の予実比較や売上の予実比較などの機能も含まれている。この機能を使えば「この日の売上から見て、シフトの組み方は適切だったか」と評価することができる。人員配置の最適化を進めるうえで、強力なツールになるだろう。
シフト管理は製造業などでも行われている。その場合、ラインのユニットリーダーなどがシフト表を作成することも多い。そこで、店長やユニットリーダーといった現場のユーザーが手軽に入力できる使い勝手は極めて重要だ。だからこそ、HILPLUSはユーザビリティにこだわっている。
基幹システムとの連携で二重入力や人的なミスを排除
もう一つ、業種業態に特化した特徴的なオプション機能として、勤務実績とのつき合わせチェック機能があるプロジェクト別作業入力が可能となった、プロジェクト管理オプション機能がある。特にシステム開発会社など、請負業務を行っている企業に便利な機能だ。
「HIPLUSで入力した個人別のプロジェクト別作業工数入力による作業実績データは、簡単に原価管理システムに受け渡すことができる。また、これを人材派遣業務の派遣者の人件費請求データとしてとして活用することもできます」と藤原氏。もう少し詳しく説明しよう。
現状、勤務実績の管理と作業工数管理を別々のシステムで行っている企業は少なくない。当然、勤務実績の時間と原価管理で使う工数の時間は一致しなければならないが、ときには人為的ミスなどによりそごが発生することがある。こうしたミスを防ぐために、原価管理の担当者などが両方の数字を突き合わせてチェックしているケースも多い。