インボイス制度施行間近! 効率化だけでなく競争力と企業価値を高める帳票DXへウイングアーク1st
Business Document事業部
新井 明 副事業部長

2022年1月1日より施行された改正電子帳簿保存法、23年10月1日よりスタートするインボイス制度など、帳票管理を取り巻く法改正が続々と進んでいる。煩雑な帳票業務をいかに効率化するかは、人材不足がますます深刻になる今、全ての企業にとって喫緊の課題だろう。1995年より帳票基盤ソリューションを提供し、日本の帳票DXをリードするウイングアーク1stは、これからの法対応に向け企業が進むべき道をどう見ているのか。

現場に大きな負荷を与える帳票業務を効率化する方法とは

 帳票を紙で出力し、取引先に郵送し、受け取り側はその内容をシステムに入力する——。かつては当たり前であったこのような煩雑なやりとりをデジタル化し、帳票データを企業価値向上のために活用する。それが帳票DXである。
 
  帳票の電子化・デジタル化自体は、2023年10月からスタートするインボイス制度への対応はもちろん、コロナ禍でのリモートワーク普及を機に、一気に進んだとされる。しかし、1995年から帳票基盤ソリューションを提供してきたウイングアーク1stの新井明・Business Document事業部副事業部長は、帳票DXはまだまだ途上にある、と指摘する。

「帳票業務と一言で言ってもその内容は多岐にわたり、帳票自体の設計、出力、取引先への配信、受領とデータ保管などが含まれています。それぞれの領域で『帳票出力ツール』『配信ツール』『受領ツール』を導入し、部署ごとに部分最適で電子化・デジタル化を進めている企業は多くあります。しかし、帳票関連業務を全社で統一してデジタル化までできているところは、まだまだ少ない印象です」

 帳票は企業間の取引で必要なものだ。受領側が「このフォーマット形式で送ってほしい」と考えたところで、配信側が合意しなければ成り立たない。

「結果、多くの取引先を抱える大規模な企業であるほど、帳票業務が、経理部や購買部、資材部などさまざまな現場に負荷を与えているのです」

 現場に大きな負荷を与える帳票業務だが、部分最適に陥ることなく帳票DXを行い、効率化、ひいては企業価値の向上につなげるにはどうすればいいのか。次ページから、帳票業務をデジタル化する具体的な方法について詳しく紹介していく。