非対面でも対面と変わらない
高品質の接客を提供

 店舗の直営へのこだわりと同時にコロナ禍で高まった非対面という新しい流れにもかなり早い段階から対応してきた。インターネットでお部屋探しを完結したいというニーズに対しては、常時20万件以上の情報を公開している自社ポータルサイトに、オンラインで申し込みが完結する「スマート申込システム」を追加導入。21年には社長直属のオンライン推進室を立ち上げ、対面と変わらない高品質の接客をオンラインでも提供する体制を整えた。

 さらに非対面接客品質の底上げを図る施策の一つとして、定期的に「オンライン接客コンテスト」を開催。その内容が全店舗で共有されるため、入居希望者は非対面でも対面と変わらない“タウンハウジング品質”を体験できるわけだ。

 転勤が多い上場企業や新入学の学生に向けたサービスも同社の強みだ。特に専用部署である法人営業部では地元の企業から上場企業に至るまで多くの企業と提携し、各企業の人事・総務部門に対する支援を行う。社宅のあっせんや部屋の紹介は現地をよく知る各店舗のスタッフが手掛けるので、ここでもクオリティーは担保される仕組みだ。実に昨年比170%と大きく伸長した提携者数がそれを証明している。

 法人営業部と店舗が一体となったサポート体制で臨んでいる理由を新田社長は、「大切な社員さまが住むお部屋なので、やはり地域のプロに話を聞きたい、その地域を熟知している人に接客してほしいという声を多く頂いているからです。人事・総務の担当者さまは、法人営業部に声を掛けていただくだけで、全てをお任せいただけます。また、学生のお客さまには大学生協と提携した上で、学生専用のポータルサイトを運営するなど、あらゆるチャネルを通じて情報を提供しています」と説明する。

 充実した情報提供と直営店による集客力……ここで手を緩めないところが同社のすごいところだ。転勤や新入学などによって需要の高まる繁忙期が一段落した6月と年末に向けて弾みをつけたい9月には、入居希望者に多くの特典を提供する「みなづきキャンペーン」と「ながつきキャンペーン」を実施。キャンペーンのスタート前には一体感を高めるキックオフイベントを行うなど、社員の意識付けにも余念がない。