オーナーを満足させる
入居審査と支援体制
このように同社は多角的な集客経路を持ち、さまざまなイベントを用意して空室を埋める努力を続けている。とはいえ、オーナーとしては空室が埋まればいいというわけではないだろう。大切な資産なのだから優良な入居者に住んでもらいたいと願うはずだ。
そこで同社では、優良な入居者を紹介できるよう契約前に店舗、本社、外部委託会社による3段階入居審査という厳格な審査体制を敷いている。この3段階入居審査により、オーナーの心配の種である近隣トラブルや家賃滞納を未然に防止し、それでも滞納が発生した際は、最大1年間オーナーへの家賃を保証する。同時に入居者が安心して長く住むことができるように、各エリアのサービスセンターが24時間建物を管理する万全のフォロー体制で臨んでいる。
一方、オーナーに対するフォローは、社内の業務領域を横断する組織PM(プロパティーマネジメント)事業部を各エリアの店舗に設置して行っている。全てのオーナーに対し、広く専門性を持つ専任の担当者を付け、工事全般から空室時のリーシング、入居者対応、さらには大規模修繕や税務・法務関連の相談までワンストップで対応し、オーナーの満足度・利便性の向上を図っている。専任担当者は目先の課題解決にとどまらず、オーナーの資産状況や家族構成などあらゆる情報を多角的に分析し、中長期的な資産形成のサポートも行う。
新田社長も含めた社員とオーナーの距離が近いことも同社の強みだ。オーナーで構成されるタウンオーナーズクラブ(TOC)では毎年、「リンゴ狩りを楽しむ東北旅行」「屋形船から見る隅田川花火大会」などのイベントや不動産経営に役立つセミナーなどを数多く開催。オーナー同士のつながりを深める一助にもなっている。
冒頭に挙げた数字の背景には、ステークホルダーに親身に寄り添う新田社長と全社員の姿があった。