“つながり”を強固にする「伴走型ビジネスアウトソーシング」
一方、カスタマーロイヤルティマネジメントでは、企業の上位顧客に向けて、顧客体験価値を高める各種プログラムのBPO業務を行っている。
「これまでに手掛けたものでは、高級車の運転体験プログラムを提供する、自動車メーカーのBPO業務がありました。車のオーナーや購入予定者のために専用のデスクを構え、その高級車の世界観を体験していただくのにふさわしいドライブコースや、ハイグレードな食事・宿などを選定するといった旅の企画とお客さま対応デスクをワンストップで提供したのです。また、成約記念のプログラムも用意しました。高級車の世界観やブランド価値に見合った企画・サービス提供により、クライアント企業、ユーザー(お客さま)、それぞれから高い評価を頂きました」(能津事業推進担当マネージャー)
能津真大事業推進担当マネージャー
「JTBというブランドが、クライアント企業のユーザーに安心感を与えるという評価も頂いています」(能津事業推進担当マネージャー)
他に、金融機関やクレジットカード会社のVIP顧客向けの会員サイトを運営し、予約が取りにくいレストランやゴルフ場、スポーツ観戦やシークレットイベントの手配を行ったり、高付加価値マンションの住人や高級宝飾店の顧客向けに、コールセンターでの対応や、パーソナルコンシェルジュのようなサービス提供を行っている。
BPO業務を本格的にスタートするに当たり、JTBでは今、社内体制を着々と整えている。基本的に業務ごとに各担当部署がプロジェクトを推進する。JTBのグループ会社にはさまざまなアセット(資源)があり、足りない部分は外部のパートナー企業と連携しながら、顧客の目的に合わせたサービスをワンストップで提供していく考えだ。
同社では事業ドメインを「交流創造事業」と定めている。交流とは“つながり”であり、“つながり”が生み出す価値は無限であるという考えだ。旅行者と地域、企業と地域、旅行者と企業、日本と世界、リアルとバーチャルなど、つながりは多様であり、つながりが増えるほどイノベーションが生まれ、共創によって社会課題の解決が導かれる。
「私たちは、お客さまと事業パートナー、あるいはお客さま同士や事業パートナー同士を“つなぐ・つなげる”ことで、新しい交流時代を切り開いていこうと考えています。私たちのBPO業務『伴走型ビジネスアウトソーシング』とは、いうなればその“つながり”を強固にするもの。単なるアウトソーシングではなく“つながる”パートナーとして、お客さまの本質的な課題解決に目を向け、事業の成長に貢献していきたいです」(能津事業推進担当マネージャー)
DXの進化は仕事の効率化を促すが、一方で人々が対面で交流する価値も見直されている。「地球を舞台に、人々の交流を創造し、平和で心豊かな社会の実現に貢献する」ことを、グループの社会的責任として位置付けているJTB。「人々の交流を創造しながら、お客さまの感動と共感を呼び起こしたい」と東原マーケティング担当マネージャーは語る。
業務の効率化だけでなく企業の課題そのものを解決する「伴走型ビジネスアウトソーシング」。JTBの高いホスピタリティーと豊富なネットワークが最大限に発揮されるはずだ。
株式会社JTB
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