圧倒的な調達力と拠点網を生かして、近年同社が力を入れているのが「教育DX」の領域だ。小中学生1人1台のパソコン端末配布を目指して文部科学省が19年から進めている「GIGAスクール構想」では、多くの自治体のスムーズな端末導入を支援。さらに現在は、さまざまな教育機関に向けて「STEAM(スティーム)教育(科学、技術、工学、芸術、数学を横断する創造的教育)」を実践できる環境づくりのサポートを進めている。「教育現場のアップデートは、社会の重要課題です。ITだけでなく教育に関心のある人材も強化したいと考えています」(松本社長)。
手厚い人事制度で若手の
成長をバックアップ
ICT市場とともに力強い成長が続く同社の24年3月期の売上高は9000億円超が見込まれており、1兆円は目の前だ。
採用に関して松本社長は「国、行政、企業、教育機関など幅広いユーザーにアプローチでき、ITに関わる仕事なら何にでもチャレンジできる非常にやりがいのある環境だと思います。転勤のある仕事を敬遠する学生さんもおられますが、現役の社員からはむしろ『転勤で成長した』『いい経験だった』という声が多い。同じ日本でも、地域が変われば商習慣もガラリと変わるので、複数の地域を経験すると視野が大きく広がります」と語る。
とはいえ、地元志向の人たちには、転勤のない一般職枠も用意されている。入社後、同僚の活躍に触れ「総合職になりたい」とジョブチェンジする例も増えているという。若手の成長を多方面からバックアップしようとする会社としての構えが見える。
どこで暮らし、どこに家を持ち、どこで子育てするか……。会社として長期的なキャリア形成を促しつつ、一人一人のライフプランに寄り添いながら、住宅に関する福利厚生制度を手厚くしているのが特徴だ。
「売り上げ至上主義に陥らないよう、個人ではなくチームの成績で評価する仕組みも影響して、部署や支店で家族のように助け合う雰囲気のあるアットホームな会社です。コロナ禍で中断していた社員旅行も23年から再開し、24年では行き先として海外も検討中です」(松本社長)
将来性と安定性を兼ね備え、成長のチャンスも多い魅力的な環境だ。