【協賛講演】「経営者の想いの浸透」も「健康経営」には重要
続いて、フォーラムに協賛したアクサ生命保険HPM事業開発部の村松賢治副部長が登壇。
「健康経営に関するアクサ生命の取り組み」と題し、同社が「健康経営」を通じて、どのような日本社会をつくっていきたいと考えているのかについて説明した。
「当社の前身である日本団体生命保険は、日本初の団体生命保険専門の会社です。これをルーツとするアクサ生命は、『従業員の健康は個人の責任』という社会通念を変え、企業が『従業員の健康は大切な経営資本』と考え、積極的に投資する『健康と経営』を実践する社会づくりに挑戦しています」と村松副部長は説明した。
HPM統括部 HPM事業開発部 副部長 村松賢治氏
1987年生まれ。慶應義塾大学大学院理工学研究科修了、修士(工学)。2012年アクサ生命保険入社。東海地方の自治体や民間企業に対する法人営業を経て、16年健康経営事業の企画・推進に携わる。17年より、東京大学未来ビジョン研究センターにて、健康経営に関する研究に従事し、23年より現職。現在は健康経営事業において、産学連携によるツール開発やデータ解析、海外展開を担当。東京大学未来ビジョン研究センター 客員研究員。主な委員活動は、経済産業省の健康経営基準検討委員会など。
同社には5134人の健康経営アドバイザーがおり、約5万9000社の健康経営をサポートしているという(2022年実績)。
その豊富な支援実績を通じて、「健康経営を実践するには、従業員の心身の健康のみならず、経営者の想いの浸透、働きやすさと働きがい、従業員の前向きな人生観と人・地域とのつながりが重要だと当社は認識しています」と語った。
例えば「経営者の想いの浸透」について。従業員と無関係に思いがちだが「当社の調査では、会社の経営理念やビジョンについて理解している社員は、仕事を通じて社会に貢献したいと思うようになり、その思いが強い社員ほど、働きがいを感じることが多いのも分かっています」と村松副部長は解説した。
また、「仕事における自由な裁量」や「少し挑戦すれば達成できる目標設定」「心理的安全性」が十分に整う職場で働く社員は、時間と心にゆとりを持ち、生活習慣に気を付ける割合が高いことも調査結果で明らかになっている。
これらを踏まえ、村松副部長は、「健康診断などのサービスを充実させるだけでなく、『働きやすさと働きがい』を感じられる組織風土づくりが、『健康経営』を実践する上で重要なポイントです」とアドバイスした。
さらに、「前向きな人生観」については、「誰かのために『ずっと健康でありたい』と願うことが、健康的な生活習慣のきっかけになります」と指摘。「前向きな人生観」を持つ社員は、仕事に対しても前向きな姿勢を持ち、生き生きと働くことが、データからも明らかであると説明した。
最後に村松副部長は、「アクサ生命は、社員の方々が将来に夢や目標を持ち、困難があっても、それを実現できるという自信を持つ機会を、ライフマネジメント®コンサルティングを通じてご提供します」と語った。