「mitaina(ミタイナ)」は、"東京都心の高級中古マンション"の物件情報を提供するウェブメディアだ。オリジナリティーの高い情報で資産価値を重視する富裕層の心をつかみ、買い手に情報をダイレクトに伝えることで、物件は、高く、早く売れるようになる。
不動産物件情報サイト「mitaina」を運営するI-Houseが不動産仲介事業に参入したのは、2020年。石黒雅規代表取締役社長は、「不動産事業経験者が誰もいない中でのスタートでした」と振り返る。だからこそ、不動産業界の常識にとらわれず、顧客目線でサービスをつくり上げることができた。
売り手を満足させる
マンション売却
幾つもの不動産ポータルサイトがある中、石黒社長があえて独自メディアを立ち上げたのは、従来型のマンション売却手法に疑問を持ったからだ。
不動産会社に売却を依頼すると、ポータルサイトに掲載したりチラシをまいたりするが、販売期間が延びると、当たり前のように値下げを求められることがある。
「マンションは、一戸一戸の条件や状態が全て違っているはずです。それを考慮しないで、建物の立地と広さのみに基づく価格で売却することに、売り主は本当に納得しているのでしょうか」
一つ一つの物件は、売り主にとって大切な資産であると同時に、思い出の詰まったかけがえのない空間でもある。高く売れてほしいという願いと同じくらい、この空間を好きになってくれた人に買ってほしいという思いも強い。そこに、「大事にしてきたマンションを、お客さまが満足、納得できる形で販売するお手伝いをしたい」という石黒社長の思いがあった。