中央日本土地建物グループ 三宅 潔 代表取締役社長
まるで森にいるような、緑豊かな「NAKANIWA」にて

みずほ銀行の流れをくむ2社が経営統合し誕生した中央日本土地建物グループ。拡充した財務基盤や人材力を支えに、東京・大阪で準備を進めてきた四つの都市開発プロジェクトを本格始動させた。「”中庭”の心地よさ」をコンセプトに、新しいオフィスの在り方を模索する実証実験も注目を集めている。

 中央日本土地建物グループは、日本土地建物と中央不動産が2020年4月に経営統合して誕生。一元化された営業基盤、財務基盤をさらに拡充することで競争力を高め、総合不動産業としてさらに成長することを目指している。

「同じ旧第一勧業銀行系の不動産会社として長年親密な交流があり、企業文化にも相通じるものがあったので、スムーズな統合が実現しました」と語るのは、三宅潔代表取締役社長である。

 統合によって総資産は1兆円を超え、営業収益1000億円、経常利益200億円を安定的に計上できる体制が整った。

 事業においても、都市開発事業を筆頭に、「BAUS(バウス)」ブランドによる分譲マンションを中心とする住宅事業、CRE戦略支援・仲介・鑑定などのサービスを提供する不動産ソリューション事業、私募リートなどを運用する資産運用事業と、四つの主力事業が、それぞれの広がりを見せている。

「16年に立ち上げた『BAUS』ブランドは、年間500戸の供給体制が整い、次の中期経営計画では年間800戸規模への拡大も展望しています。海外事業や『レイクウッド』ブランドのゴルフ事業にも注力しており、これら全ての事業をバランスよく育てたい」と三宅社長は意欲を示す。

 経営統合後の最重要プロジェクトとして、中央日本土地建物グループは大規模な四つの都市開発プロジェクトを推し進めている。次ページでは、その詳細をお伝えする。