大胆な経営再構築で
二つの事業の柱を確立
4期連続経常黒字に
――2度目のワラント契約の後、セキドは最悪期を脱し、コロナ禍にもかかわらず直近4期連続で経常黒字を達成しています。
関戸 まずは、以前から進めていたリストラを、よりいっそう加速しました。かつては5事業部50店舗超あった業容を、インポートブランド1事業部11店舗に縮小しました。
その上で、新たな事業の柱として、韓国コスメの店舗販売をスタートしました。
以前から「MEDIHEAL(メディヒール)」という韓国コスメブランドの国内総販売代理を行っていましたが、事業として本格化するため、21年に韓国コスメのセレクトショップ「&choa!(アンド・チョア)」の出店を開始しています。
――エボリューション側からは、経営再構築について何かアドバイスをしたのでしょうか。
ラーチ 全くしていません。もちろん、要望があればアドバイスしたかもしれませんが、関戸社長の思うままに再構築を進めていただきました。それが4期連続経常黒字という結果に結び付いたのだと思います。
われわれの投資スタンスは、投資先が苦しんでいるときに財務面でのサポートをしっかりと行い、企業価値や企業としての信用力を高めてもらうことです。
信用力が高まれば、金融機関からの借り入れもしやすくなるので、より低コストでの資金調達が可能となります。
日本は世界的に見ても低金利なので、非常に有利な条件で資金が調達できるでしょう。それによって財務がさらに改善されれば、セキドの企業価値はますます高まるはずです。
関戸 ラーチ会長のおっしゃる通り、金融機関からの借り入れはここ数年で非常に円滑になりました。これも、消費増税と新型コロナの影響で業績回復のめどが立たないときに、救いの手を差し伸べてくれたエボリューションのおかげです。
財務面での不安がなくなったので、エボリューションとのワラント契約からはいったん卒業させていただきましたが、今後も末永いお付き合いをお願いします。
ラーチ もちろん、卒業されても友情は続きますよ(笑)。何かあれば、いつでも気軽に相談してください。