リーダーとして成長するにはどんな「学び」を実践すべきかベネッセコーポレーション 執行役員 社会人教育事業領域担当(Udemy日本事業責任者)
飯田智紀氏
ソフトバンクグループにて経営企画・グループ会社管理、事業再生・国内外投資業務などに従事したのち、2015年9月にベネッセコーポレーション入社。2018年4月よりUdemy(ユーデミー)事業を中心とした社会人向け教育および組織開発関連事業の責任者となり、2024年4月より現職。

飯田「学び」による収穫はいろいろあると思いますが、特に大きかったものは何ですか。

廣瀬 選手時代は、何となく感覚で理解していたものが、言語化、可視化、構造化できるようになったことが大きいですね。ラグビーの録画をたくさん見て、本にまとめる作業を行ったことがあるのですが、言葉にすることで、それまで感覚でしか理解していなかった事柄が論理的に体系化され、再現性や汎用性を持った情報になっていくことを実感しました。

飯田 これまでに何冊もの本をお書きになり、テレビのニュース番組のコメンテーターとしても活躍されていましたが、大学院で学んだことが役立っているのでしょうね。

廣瀬 ずっとキャプテンをやってきたので、テレビなどのインタビューではリーダーシップについて聞かれることが多いですね。

 実体験をそのまま語るだけでは、リーダーシップの本質には届かないので、「学び」を通じて得た体系化のノウハウによって、自分なりに明らかにした本質を伝えるようにしています。

 学んだ知識や情報を蓄え、伝えていくことは、ラグビー界への恩返しでもあります。特に、若い選手たちには、自分が学んだことをどんどん還元していきたいと思っています。

飯田 これから「学び」を始めたいと考えているビジネスリーダーやビジネスパーソンに、一言アドバイスをお願いします。

リーダーとして成長するにはどんな「学び」を実践すべきか『何から始めればいいかがわかる 最高の学び方』
飯田智紀 著
ダイヤモンド社 定価1760円(税込)

廣瀬「いま学ぼう」と思った時が、一番若い時であるということを認識してもらいたいですね。1年後や5年後に先延ばしをすると、その分、年を取ってしまうし、面倒くさくなるものです。

 また、「学ぶからには、成果を出さないと」と自分にプレッシャーを与えてしまう人もいますが、学ぶプロセスで新しいことを知るだけでも、自分の成長につながります。結果だけを求めないことが「学び」の敷居を下げ、長続きさせる秘訣ではないでしょうか。

飯田 ありがとうございます。私が書いた『最高の学び方』でも、結果だけを求めるのではなく、自分に合った自分らしい「学び方」を探索することの重要性を説いています。「なぜ学ぶのか?」「何を、どう学んだらいいのか?」と悩んでいる人は、ぜひご一読いただきたいですね。廣瀬さんのこれからのご活躍を楽しみにしています。

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