竹内香苗アナウンサーが取材! 多様な人材が活躍する職場の鍵は「トイレ」だった――雇用促進、従業員定着率向上に向けた企業の挑戦ソフトバンクが物流センターに導入した「withCUBE」前にて。左から、LIXIL Water Technology Japan 事業戦略推進部サービス事業PJ 飯野 淳リーダー、竹内香苗アナウンサー、SBフレームワークス フルフィルメント事業本部デバイスソリューション部アフターサービスセンターアフターサービスグループ 荒木りかグループリーダー、ソフトバンク法人統括プロセスマネジメント本部CoE推進統括部 池田 修担当部長

人手不足、多様な働き方の実現、「2024年問題」への対応など、外部環境の変容を踏まえ、雇用促進の先進的な取り組みをしている企業の現場を、複数の企業で社外取締役を務め、「社会課題」や「女性活躍推進」といったテーマに造詣が深い竹内香苗アナウンサーが探る。

物流センターのイメージを一新する
働きやすさに配慮したトイレソリューション

 舞台は「法人モバイルサービスセンター」(千葉県市川市)。企業の職場環境整備の取り組み最前線を探るため、訪れたこの場所で最初に案内されたのは、なんと女性用トイレでした。

「センター開所に当たり、女性の雇用促進のため、既設のトイレに加え独自にトイレユニットを設置しました」と語るのは、ソフトバンク法人統括プロセスマネジメント本部CoE推進統括部の池田修担当部長。そう聞いて、工事現場やイベント会場などで見掛ける仮設トイレの類いを思い描いていたら……。

「物流センター既設のトイレと全く遜色がないですね、明るくて、清潔感があります」

 思わず声を上げてしまいました。元々、備蓄品の倉庫だった一室を4年前にトイレに改修したそうです。でも、直前にのぞいた物流センター既設のトイレと全く遜色なし、です。

 ソフトバンクが導入したのは、水まわり製品や建材製品を手掛けるLIXILの可動式アメニティーブース「withCUBE」。トイレを完成品の状態で搬入し、給排水管と電気配線を接続すれば即利用できるそう。従来のオフィストイレの概念を覆す画期的なトイレソリューションです。

竹内香苗アナウンサーが取材! 多様な人材が活躍する職場の鍵は「トイレ」だった――雇用促進、従業員定着率向上に向けた企業の挑戦「女性への細やかな配慮が感じられるトイレですね」と竹内香苗アナウンサー
竹内香苗アナウンサーが取材! 多様な人材が活躍する職場の鍵は「トイレ」だった――雇用促進、従業員定着率向上に向けた企業の挑戦トイレの個室内にも手洗い場がある。広めの個室には手すりも備えられている

 独立した洗面台にはポーチや歯ブラシセットなどを置くのに便利な棚があり、三つある個室内にも鏡と手洗い場があります。さっと身なりをチェックできて、個室内にも棚がある。この気配り、うれしいです。

 広めの一つの個室には手すりも備えられ、「誰もが利用しやすいよう、入り口はスロープになっています」と池田担当部長。シニアの方にも優しい造りです。

 白を基調にアクセントになっている木目調の壁のデザインは、既設トイレと合わせカスタマイズしたといいます。隅々までこだわりがありますね。

「においがしないと思いませんか?」と、ここで働くソフトバンクのグループ会社・SBフレームワークスの荒木りかグループリーダー。確かに何年も使われたようなトイレ臭は感じられません。従業員が常に気持ち良く利用できる細やかな配慮なのでしょう。

――雇用促進、職場環境改善といった課題を解決するために、まずトイレに着目したソフトバンクの狙いはどこにあるのか。次ページからは、LIXILの担当者も交えながら、竹内アナウンサーが座談会形式で詳細を聞いていく。