3万2012時間分の会議を分析して分かった!デキる社員が実践しているオンライン会議を効果的にする技

ビジネスシーンで日常になったオンライン会議。しかし、商談や社内MTGにおいて効果的な会議は行えているだろうか。815社、約17万人に働き方改革の支援事業を行うクロスリバー代表取締役CEOの越川慎司さんに、効果的な「オンライン会議」の在り方を伺った。

労働時間の約4割は、実は「社内会議」
オンライン化により会議の質も低下傾向?

——越川さんは、効率的で生産性の高いビジネスパーソンの働き方を紹介する『トップ5%』シリーズの著者として知られますね。

 私の1作目の著書『AI分析でわかったトップ5%社員の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)は2020年9月発行で、当時のクライアント企業のうち約30社、1万8000人のビジネスパーソンを対象に、定点カメラやICレコーダーなどで働き方を記録し、AI(人工知能)で分析したデータが基になっています。

 それから4年が経ち、現在はクライアント企業が815社に拡大し、約17万人のビジネスパーソンの行動習慣に基づく精度の高いデータを保有しています。そこから分かった効率的で生産性の高い働き方を、メディアや講演でもお伝えしています。

 会議に関しても実に3万2012時間分を分析しました。

——そのデータを基に「オンライン会議」について、効率化の阻害となる問題点をお聞かせください。

 働き方の効率化や生産性向上を実現する上で、会議の「量と質」を見直すことが非常に重要です。まず「量」の問題ですが、約17万人のビジネスパーソンの行動履歴を調べると、実は労働時間の約40%は社内会議なのです。しかし、そのほとんどの会議で十分な効果が出ていませんでした。

 決定者と実行者が異なる場合に、会議を行う必要があります。より多くの決定を行うと、現場の実行量が増えます。

 では、会議全体の何%が「決定を下す会議」だと思いますか。

次ページでは効率的なオンライン会議のコツ、3ページ目ではトップ5%社員の会議テクニックを紹介する。