約600台を保有する
大手バス会社に成長
約30年前に創業したバス会社が大きく飛躍するきっかけとなったのは、「2007年8月に高速バス・夜行バス『VIPライナー』の運行を始めたことでした」と葛城友葵(ゆき)副社長は振り返る。同社の田倉貴弥(きみ)社長が当時主流だった格安高速バスとは一線を画し、ゆとりあるシートと充実した車内設備が特徴のVIPライナーを発案した。
田倉貴弥(きみ) 社長
「走るビジネスホテル」と称されたVIPライナーは順調に路線を拡大し、現在、東京・大阪をはじめ多数のルートを運行している。保有バスの台数も増え続け、24年6月時点で、バス約600台(子会社の150台を含む)、ハイヤー10台を保有する大手に成長した。旺盛なインバウンド需要を背景に同社の業績は好調だ。「一般貸切旅客自動車運送業」の売上高ランキング(帝国データバンク調べ)では全国ランキング(1024社)が19年の3位から24年は1位に上昇、本社のある埼玉県ランキング(50社)では19~23年に連続で1位を獲得している。
収益に直結する
「社長の仕事」を任された
平成エンタープライズ 旅行部 販売管理課
峠舘(とうげだて)奈津子 次長(入社14年目)
旅行関係の仕事がしたくて平成エンタープライズの面接を受けました。新入社員として配属されたのは、現在も所属している、VIPライナーを運営する旅行部販売管理課です。バスの座席表作成やコールセンターでの対応を任されました。5、6年経験を積んで、上司から「これは社長の仕事だよ」と任されたのは、需要に合わせてバスの料金設定をするという収益に直結する仕事。自分を信頼してくれていることを実感しました。2024年4月に次長になり、スタッフの管理、施設の管理が主な仕事になりました。管理職の立場では、スタッフが有給休暇や産休・育休を取りやすく、時短勤務で働ける環境づくりを心掛けています。