「ツバコー」の愛称で親しまれ、自動車、物流、食品、環境、医療など、幅広い産業領域に多様な商材を届ける椿本興業。大正時代に創業し、100年以上の長い歴史の中で、常に時代のニーズに応えながら日本のものづくりを支え続けてきた専門商社だ。

技術力に自信あり!現場発想でものづくりを支える専門商社椿本興業
香田昌司 代表取締役社長兼COO

 チェーンやギアなどの機械部品の販売から、電子部品やセンサーを組み合わせたロボット、駆動機構の提案、さらには工場の製造ラインや物流センターの搬入システム、プラント全体の設計や施工管理まで──。椿本興業(以下、ツバコー)のビジネスの領域は、「機械商社」という言葉だけでは全貌が捉え切れないほど広い。

 主力となるのが、チェーンや減速機などの機械部品関係を取り扱う「動力伝達事業」、工場やプラント、物流倉庫といった大型産業システムのコーディネートを得意とする「設備装置事業」、不織布や樹脂をはじめ、オリジナル資材の開発も手掛ける「産業資材事業」の3事業だ。

 いずれの事業においても、関わる業界は家電、鉄鋼、食品、製薬など多岐にわたる。

「世の中の “動くもの”には、何かしら関わっていると思っていただければ間違いありません」と香田昌司社長が語る通り、自動車やジェットコースター、医療ロボットや駅のホームドアなど、身近で見掛けるさまざまな製品の中にも同社の商材が組み込まれているという。

 これらを共通して支える基盤が、100年を超える歴史を通じて国内外に築き上げてきた仕入れネットワークと圧倒的な商品数だ。中でも、自動車用チェーンなどで世界的なシェアを持つ機械メーカー「椿本チエイン」とは創業を同じくしており、重要なパートナーとなっている。

技術力と提案力で
パワフルに市場を開拓

 さらに、ツバコー独自の大きな強みとして「エンジニアリング力」の高さが挙げられる。社内に機械や電気制御に精通した独自の技術部門を設け、施工管理の資格を持つ技術者が約80人も在籍している。部品の選定やコーディネート、設計から稼働まで、あらゆる工程で技術的な裏付けを提供しているのだ。

「国内外の何十社ものメーカーを束ねながら、さまざまな業界の課題にきめ細かく応えるソリューションをオーダーメードで提供できるのも、高い技術検証力があればこそだと自負しています」(香田社長)。対応できる案件の幅が広いが故に、営業担当者も、自分らしい発想力を生かして無限にフィールドを開拓していくことができるのだ。