美容医療にとどまらず
M&Aで業容を拡大

 SBCメディカルグループホールディングスは、一般内科や消化器内科などの診療科目を有する病院の運営や、医療者の教育にも力を注ぐ。今後も美容医療の枠にとらわれずに傘下の病院を増やすほか、美容医療向けの機材や薬品を自社で請け負えるように業容を拡大していく計画だ。

 医師であり実業家でもある相川さんは、巧みなM&A戦略によって事業の幅を広げてきた実績がある。当座の目標は、美容医療にとどまらず、「日本一お客さまの多い医療グループに」とステップアップすること。さらにその先には、「世界一お客さまの多い医療グループに」という、壮大なグローバル展開を描いている。

 24年11月には、シンガポールを拠点に美容医療関連のブランドを展開するAesthetic Healthcare Holdings Pte. Ltd.を買収。本格的なアジア進出の第一歩を踏み出した。

「これまではほぼ自己資金でM&Aを行ってきましたが、この先アジア、さらには世界でナンバーワンを目指すとなれば、資金調達の幅を広げる必要があります。今回のナスダック上場はそうした狙いのほか、上場によって社会的な信用度が向上することで、グローバルに活躍できる人材の確保につなげる効果も期待しています」