さらに、体系化された業務機能を元に、業務管理やOJTに活用できる「業務管理点マニュアル」、人事評価をするための「業務管理表」などのさまざまな可視化データが生成できる。こうした可視化データを活用すれば、1人の担当者が複数の業務をこなせるようになる「多能化」を進めることができる。また、HIT法で得た機能やデータ情報は、情報システム刷新の際に正確な要件定義をするのにも役立つ。

 何よりも大きいのは、HIT法によるチャートやマニュアルが「共通語」となって、上司と部下、部門間、現場と経営者とのコミュニケーションの基盤となる。「部下の業務がわからない」「業務負荷の波が大きい」といった問題も解決できる。

HIT法で数億円規模の経費削減効果

 実際にHIT法は、大・小企業を問わず多くの企業・団体で活用され、効果を発揮している。「管理部門における工数の約30%削減」「半年で数億円の経費削減」「ある業務のリードタイム80%削減」など、HIT法導入によるインパクトは大きい。

 HIT法は、経営者・マネジャー・担当者が変化や競争時に全員参加で共有できる活動で、業務管理や人材育成といったマネジメント業務に活用できるツールであり、企業の競争力向上に貢献する。冒頭で書いたような課題を抱えるマネジャーや経営者の方々に、ぜひこの革新的な技法・ツールを知っていただきたく、可視経営塾HIT体験講座を開催するものである。

 なおHIT法を普及することを目的に、一般社団法人可視経営協会にて「事務革新士」「業務革新士」「経営革新士」といった段階に分けた資格制度を設けている。