「和平フレイズのコーポレートロゴは英字表記で『FREIZ』です。“フレンズ”などと間違って読まれることも多く、ブランドとして印象に残りにくいというのは以前からの悩みでした。まずは名前を知っていただくため、Amazon限定で日本語表記のロゴを作成する計画を立てました」(梨本マネジャー)
ブランドロゴは、言うまでもなくブランド全体に大きな影響を与えるため、企業としては安易に取り組めるものではない。経営層から許可が下りた理由は、前出のAmazonでのアワード受賞や、売り上げを着実に高めてきた成果が認められたことだけではなかった。さらなるビジネス拡大に向けたポジションの獲得、挑戦的な次年度の売り上げ目標など、「新たなロゴを展開する意義」を明確にプレゼンテーションしたからだった。

「そこまでの決意で新たなロゴの展開に踏み切りました。スポンサーブランド広告やブランドストア、商品ページまで、あらゆるところへ、しつこいぐらいにロゴを表示させました」(梨本マネジャー)
新ブランドロゴを活用したAmazonのスポンサー広告の運用を徹底した結果、それまで伸び悩んでいた社名などで検索する「指名検索率」は、前年度比約1.7倍(※)と大幅に向上した。また、オンラインストア訪問者数に対して実際に購入した消費者の割合を示す商品転換率(コンバージョン率)も高まっているという。
※: 2023年累計と2024年累計の比較。参考事例であり、全ての広告主様が同様の結果を得ることを保証するものではありません。
「商品のレビューに社名が入るようになったのも大きな変化です。『さすが和平フレイズ』といったうれしい言葉も増えました。以前は、安くて良質というニュアンスが多かったのですが、ブランドに対する信頼度が増してきているという手応えがあります」(中野部長)
欲しいときに思い出してもらい、それをすぐ提供できるブランドを目指して
レビューの変化は、社内にもポジティブな影響を及ぼした。レビューの内容に敏感だった商品開発の部署からは、以前より積極的に新商品の提案が寄せられるようになったという。Amazonのスポンサー広告の適切な運用は、消費者のニーズをより的確に把握し、さらにファンを増やす製品の創出へとつながっているのだ。

オンラインでの販売や、広告の活用についてまったくの「未知」からスタートし、「多くの失敗を積み重ねるなど停滞期は10年近くにわたった」と中野部長が明かすように苦難の日々が長かった和平フレイズ。Amazon Adsを「お客さまと商品をつなぐ起点」と位置付け、戦略的に用いることで試行錯誤しながらも着実に「道」を切り開き、今やオンラインストアは同社の販売経路の主力となりつつある。
しかし、まだ満足はしていない。さらなる高みを目指していくと伊藤チーフマネジャーは力を込める。
「24時間365日、お客さまが欲しいときにすぐ買えるのがオンラインストアの最大の利点です。一方で、ブランドが認知されていなければ、比較検討の対象にすらなりません。お客さまが欲しいと思ったときに『すぐ思い出してもらえる』、かつ『すぐ買える場所になっている』ブランドを目指していきます」(伊藤チーフマネジャー)
そのために、ブランドの認知向上に加え、消費者と商品をつなぐ架け橋として広告を有効活用していきたいとAmazonチームの三人は口をそろえた。試行錯誤を経て成長するたびに、新たなステージへと上っていく和平フレイズの挑戦は、始まったばかりだ。
何度でも繰り出す、次なる一手。 | Rising Stars Season 2 - 和平フレイズ篇
【学びの先に、未知はひらける】ライジングスターズゼミ 和平フレイズ篇