採用面では15年前から経験者を採らず、新卒採用にも積極的で、未経験者を一から育てる方針を貫く。研修期間は平均1.5カ月と長く、安全運転や接客を徹底的に指導。独自の「kmドライビングメソッド」を加え「3年かけて育てる意識です」と松本社長は言う。

 2025年4月には組織の再編を行い、若手社員をマネージャーに抜てき。新卒採用課を独立させ、若手が責任を持って指揮を執る体制を整えた。背景には、次世代の育成を急ぐ狙いがある。

自動運転の時代も
見据えて準備を始める

 同社はAIや自動運転の時代も見据えている。総合職全員にAI環境を導入。ドライバー職でもAIが運転や接客をリアルタイムで支援するシステムを開発中だ。「自動運転車(AV)の普及は3年後から本格化するとみています。AVにできない路上寝込み者保護や人ならではの接客を強みにし、保守や清掃など新たな役割も担える人材を育てる予定です」(松本社長)。

首都圏のタクシー業界をけん引。新卒社員を積極的に採用

 女性活躍も進む。この10年で新卒社員の23%が女性となり、職場環境が大きく変わった。営業所の清潔化や女性施設の整備が進み、25年4月には同社初の女性営業所長と女性マネージャーが誕生した。「女性が入ることで雰囲気も環境も良くなりました。今後は女性管理職をさらに増やしたい」(松本社長)。

「タクシーの現場は、競争ではなく助け合いが基本です。年間約5000人のお客さまと接し、コミュニケーション力も磨けます。

首都圏のタクシー業界をけん引。新卒社員を積極的に採用

 社会人としての基礎を身に付け、変化に強い人材になれる環境があります。親御さんにも安心していただけるよう当社では、育成体制をしっかり整えています」と松本社長は胸を張る。