【ホテルインターコンチネンタル東京ベイ】
  移動の動線をつくりホテルの可能性を引き出す

ホテル インターコンチネンタル東京ベイ
運営本部長 ホテル支配人
清水尚之 氏

 施設や店舗が顧客に提供できる移動手段はタクシーだけではない。東京ベイエリアに面して立つホテル インターコンチネンタル 東京ベイでは、11年にJR浜松町駅とホテルを結ぶ専用のシャトルバスを導入した。現在、1日33便。車両とドライバーをkmグループが提供している。同ホテルの支配人である清水尚之氏は話す。

「ホテルの運営体制が変わったのを機に、施設やサービス内容を一新しました。シャトルバスの導入は、その改革の一環でした」

 もともと、宴会場の多くが海に面していて、180度以上のベイサイドビューを楽しめるという、都内では他にないロケーションを誇るホテルである。数多くの婚礼客を動員できるポテンシャルがあったが、課題だったのが駅からの距離だった。

「ホテルまでは、浜松町駅から歩いて7、8分かかります。歩くにはやや遠いけれど、タクシーを使うには近過ぎる。そんな微妙な距離の移動を解決する手段がホテルシャトルバスでした」

 浜松町駅は、羽田空港からつながる東京モノレールの発着駅でもある。つまり、地方や海外から訪れる旅行客の東京への玄関口となるのが、浜松町駅ということだ。そことホテルをシャトルバスで結ぶことにより、観光客にとって理想的な動線が成立することとなった。

 kmグループと契約を結ぶ決め手となったのは、高いサービスレベルを目指すという企業理念が一致したこと、そして、車体をホテルのカラーにアレンジするというニーズに即座に対応してくれたことだったと清水氏は言う。これによって、ホテルサービスと一体となった送迎車両が実現することとなった。

 サービス開始後の過失による事故は皆無。安全性という点でも満足のいくサービスとなっていると清水氏は話す。