同社は2001年、世界で初めて光ファイバーによる個人向け商用インターネット接続サービスを開始した。その後、法人向けにもサービスを拡大。現在では、法人向けが全社売り上げの半分を占める。11年からは、「ギガをスタンダードに」を掲げ、業界に先駆けてギガビット(=1メガビットの1000倍)クラスの広帯域接続サービスの標準化を推進。現在、法人向けの売り上げの約60%が1ギガ接続サービスでの契約だ。
一方、個人向けサービスでは、マンションデベロッパーや管理会社との「一括型契約」に力を入れている。12年に東京・神奈川・埼玉・千葉で販売された新築マンションのうち、30%近くがUCOMの光ファイバー接続サービスを「一括型」で導入している。
さらにビデオ・オンデマンドサービス「ギガシネマ with U-NEXT」などの特典も回線と併せて提供し、マンションの付加価値向上に貢献している。
ひらめきや発想が出合い
イノベーションが起こる
このように、社会インフラとしての光インターネットの普及とその品質向上に努めてきた同社だが、鈴木氏は「すでに光インターネットの普及は一段落し、整備されたインフラをもっと積極的に利活用するブロードバンドサービスの本格展開期が到来しています」と強調する。
企業や個人にとってそれぞれのつながりは、業務の効率化を図れるだけでなく、個人対個人、個人対企業、そして企業対企業で、互いのひらめきや発想を交換し、新たな“知”や“智”を生む源泉になるというわけだ。
「光インターネットの利活用を促進し、ひらめきや発想がつながりやすくなれば、“創発”が起こって、革新的な技術や画期的なビジネスモデル、そして新たな市場が生まれる可能性が高まります」