若手社員を成長させる
指導法の四つの特徴
では、経験から学ぶ力を磨き、経験学習を高めるOJTとはどのようなものか。松尾氏は、22社715人のデータを分析し、教え上手のOJT担当者の指導方法を解明。そのポイントについてこう語った。
「分析の結果、教え方に定評がある人は、若手社員が経験から学ぶ力(ストレッチ、リフレクション、エンジョイメント)を引き上げていることがわかりました。その指導法には大きく分けて四つの特徴があります」
それは、①本人の能力よりも少し高い目標を立てさせ、社員をストレッチさせる。②報告が上がってこないときは自分から声をかけるなど、進捗確認をしたり、定期的に相談に乗ったりする。③成功や失敗の原因を社員に考えさせるなど、社員に振り返りを促すのがうまい。④結果が悪くてもプロセスの中でよかった点を見つけて褒めるなど、ポジティブなフィードバックを行う、ということだ。
「人を育てるのが上手な人は、日々の指導の中で、部下や後輩がストレッチ、リフレクション、エンジョイメントに磨きをかけられるよう導いています。つまり、若手が経験から学ぶ力をサポートすることで、若手の成長を促しているのです」(松尾氏)
OJTと両輪をなすOff-JTを
より効果的に行うには
OJTの効果を最大化するには、並行してOff-JTで知識やスキルを習得する必要があることは言うまでもない。しかし、そうした研修を社内で行うと、仕事が気になって落ち着かないのも事実。「会社から離れた場所で社員研修を行うことは大変重要です。Off-JTを成功させられるかどうかは、集中できる快適な研修環境作りにかかっていると言っても過言ではありません」と、松尾教授も語る。
(クロス・ウェーブ運営会社)
セミナーハウス運営部門
セミナーハウス運営課
課長 村松瑞穂氏
そうした快適な研修環境を提供しているのが、オリックスグループが運営する「セミナーハウス クロス・ウェーブ」だ。都市部では数少ない宿泊型の研修施設で、府中、船橋、幕張、梅田の4ヵ所で展開。研修専門施設として17年の実績を誇り、年間の利用企業数は約6000社、リピート利用は60%を超えるという。
「クロス・ウェーブが提案する研修の方程式は、X=C3+1です。集中できる研修環境を作り(Concentration)、快適な宿泊室や公共スペースを用意し(Comfort)、こだわりの食事と空間を通じて交流の場を提供(Communication)。さらに、1社専任のコーディネーターが、三つのCをお客さまに合わせて最適化いたします(Coordination)」とクロス・ウェーブの村松瑞穂氏は力強くアピールした。
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