クラウドゆえのメリットと
独自の打刻端末の有効性
Touch On Timeは幅広い勤務形態に対応する勤怠管理システムである。勤怠情報集計の手間を大幅に削減し、低価格で導入することができる。初期費用は0円で、ユーザー当たり月額300円。自社でシステムを保有せず、サービスを利用するというクラウドサービスゆえのメリットである。仮に「どうもウチには合わない」と思えば、使用するのを止めるだけ。Touch On Timeは「使った分だけ」課金される仕組みのため、使用しなければ自動的に課金されなくなる。また、もともとハードやソフトを購入しているわけではないので、それらの処分に困ることもなく導入しやすい仕組みになっている。
ではTouch On Timeを導入するとどのように便利になるのか見てみよう。
まずはなんといっても勤怠情報がデータ化されることによるメリットに注目したい。出退勤情報がデータ化されることにより、タイムカードを手作業で集計する必要はなくなり、負荷の大きかった集計作業は必要なくなる。
また、勤怠データをCSV形式でエクスポートできるので、給与システムとの連携も簡単。タイムカードを見ながら手作業で入力する場合、手間がかかるのは当然だが、入力ミスもしばしば起こる。Touch On Timeにより、こうした課題を一掃することができる。
さらに、全社的な勤怠状況をリアルタイムで見える化することで、さまざまな改善施策が見えてくる(写真1)。例えば、マネジャーはシフト管理表や店舗・個人別の予実集計情報を使ってより効率的なシフト管理やリアルタイムでの人件費の把握などに生かすことができるだろう。もちろん、過重労働の防止にも役立てることができる。コンプライアンスを高める上でも有用なソリューションである。
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導入効果が大きいのは多拠点に展開する企業だろう。不正打刻の防止や集計やチェックの工数削減だけでなく、タイムカードの配送・回収といった費用も不要になる。タイムカードの保管場所で困ったり、以前の記録を探すのに苦労したりすることもなくなる。
その他、クラウドならではのメリットとして大きいのはメンテナンスの手間だろう。自前でシステムを構築した場合、導入企業の側でセキュリティ対策やバージョンアップなどの対応が必要になる。Touch On Timeはクラウドサービスなので、サーバ側のメンテナンスはデジジャパンの専門家に任せられる。労働基準法など法規制変更へのシステム対応も無償で実施されるので安心だ。
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打刻端末のバリエーションもTouch On Timeの特徴の一つで、現在6種類の端末が用意されている。IC内蔵のカードを用いた認証、指静脈による生体認証などに対応する端末の他、自社開発の専用端末「Touch On Timeレコーダー」(写真2)が特徴的だ。
Touch On TimeレコーダーはPCを必要としないので、さまざまな場所に設置しやすい。従来の打刻端末はPCにつないで利用することが多かったが、その場合油やホコリの多い環境に置きにくいという課題があったり、入口付近にPCを設置するのはセキュリティ上好ましくなく、また、打刻する端末側では生体認証のみなど、単一の認証方法が多く、利用者が不便な思いをすることも多かったと聞く。そこで開発されたのが、有線・無線のLAN環境で使用できる「Touch On Timeレコーダー」だ。このTouch On Timeレコーダーは生体認証・ICカード認証・パスワード認証の3種類の打刻方法を採用している。現在では、Touch On Timeを導入した企業の約7割が、Touch On Timeレコーダーを利用しているという。