データジャーナリズム 対談

【第2回】対談 勝田敏彦氏(朝日新聞社メディアラボ室長補佐)× 西内 啓氏(統計家)

なぜ今、ジャーナリズムにもデータなのか。
研究者の実証とデータを分析・視覚化する
次世代報道の使命を考える

著者・コラム紹介
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西内:外部からは主にどんな方が参加されたのですか?

勝田:もともと募集の対象は「データジャーナリズム」に関心あるエンジニア、デザイナーだったのですが、ふたを開けてみるとウェブ媒体の編集者やNPOの職員の方からも応募がありました。ハッカソン当日は、当選者の9割、およそ60人が来場されました。みなさんとても熱心で、イベントを終えてもなお連絡を取り合っていると聞いています。

西内:ジャーナリズムは今、転換点にさしかかっているんですね。インタビューや記者自身の経験で報道ができ上がっていること自体はすごいことだと思います。しかし、世の中の真実を明らかにすることがジャーナリズムのゴールだとしたら、今の段階では片手しか使っていないのではないかと思います。

勝田:おっしゃるとおりです。今まで、報道は「経験と勘」に頼ることが多かったともいえます。記者は基本的に1人でやる仕事が多く、どんなネタをどの規模で取り上げるのか、という編集会議の段階から、外部のエンジニアやデザイナーらの専門家と一緒に動いたのは、今回のハッカソンが初めてだと思います。海外では記者とエンジニアが机を並べて仕事をすることは当たり前になりつつありますが、日本では東日本大震災を機に、ビッグデータから記事を起こす試みが始まりました。

朝日新聞社「データジャーナリズム・ハッカソン」より

 その点、今回のハッカソンでグランプリを獲得した医療チームの「医療の透明化」という作品は、そのまま記事にしてもよいと思えるほど質の高いものだと思います。

 このチームは、厚生労働省のデータから脳卒中の予後と入院日数の相関を実証したわけですが、それを外部のエンジニア、デザイナーによって、紙面では実現できないビジュアルにして完成させました。事象の分析や表現の手法を外部と組んで作り上げる、ハッカソンならではの作品でした。

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