更年期の症状は老化と
異なり治療ができる

男性の健康状態を「心」「身体」「性」の側面から診断し、適切なアドバイスを行う(写真は西沢さんの検査結果)

 メンズヘルスクリニック東京を訪れるのは、西沢さんのような40代から50代前後の働き盛りの男性が多いという。この年代の男性は、「心」「身体」「性」の面で問題を抱えている。男性力を測る検査は、これら三つの側面から適切な診療や健康管理の総合的なアドバイスを行う。

 ただ、男性更年期の症状は「なんとなく調子が悪いな……」といった程度のものが多く、ストレスや加齢のせいにしてしまいがちだ。なかなかクリニックの門をたたくまでには至らないという人もいる。そこで久末医師は、自分が男性更年期かどうかを簡単に測れるバロメーターを教えてくれた。

「男性の自然な生理現象である朝立ちが一つの基準になります。男性ホルモンが減少すると勃起しにくくなるので、『ここ最近、朝立ちしてないな』と感じる人は男性更年期を疑ってください。そして、あまり悩まずに気軽にご相談にお越しください」

 男性更年期と老化の症状は似ているが、老化と違って治療ができる。そして男性更年期を治療したり予防したりすることは、老化を遅らせることにもつながる。50代、60代になってもアクティブで充実した日々を送るために、まずは今の「男性力」を把握することから始めてみてはどうだろうか。

photo by Kazuhiko Kurabe,Yuki Shimeno
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