規制改革会議は首相の諮問機関だ。ここでの審議は、国民にとって意義があるかないかは別にして、無視できない存在であることは事実で、政策決定に反映される可能性が高い。
この時期に発覚した薬歴の未記載問題は、今後、調剤薬局全体に向かい風となって吹き荒れることになるだろう。
だが、患者の健康のために、熱心に服薬指導を行い、おくすり手帳の重要性を訴え、国民医療費の削減に貢献している薬剤師もいる。薬剤師がチェックしてくれたおかげで、重複投与の被害を受けずに済んだという例も多い。国民の健康被害を未然に防ぐためにも、薬歴をきちんと管理してくれる薬剤師の役割は重要だ。
薬歴は、患者の健康維持に必要な情報の記録であるべきで、たんに診療報酬の算定要件を満たすだけの薬歴では意味がない。
こうした意見に対して、前出の薬剤師は、「われわれ薬剤師にとっては厳しいものですが、患者さんの健康維持に役立たないものはやめてしまえという意見はもっともです。薬剤師全体がそれを自覚すべきだ」と言う。そして、こう続けた。
「人に見られることを意識して薬歴を書いているのか? これはすべての薬剤師に問いたいですね」
一度失った信頼を取り戻すのは難しいかもしれない。だが、それを回復していくのもまた、一人ひとりの薬剤師の力にかかっている。



