高額療養費の負担が年7万2000円増も…70歳以上の通院費は8月からどう変わる?写真はイメージです Photo:PIXTA

高額療養費の新たな見直し案が公表された。26年度予算案が成立すれば、この8月から、高額療養費の自己負担限度額は段階的に引き上げられることになる。『医療費のウラ技と落とし穴』304回では、70歳以上の負担はどう変わるのか、具体的な数字とともに見ていく。(フリーライター 早川幸子)

70歳以上の高齢者が特に注意したい
「外来特例」の負担増

 2月8日に投開票が行われた衆議院選挙は、465議席のうち自民党が316議席を獲得し、圧勝に終わった。単独で定数の3分の2を上回る議席を確保し、盤石な政権基盤を得たことで、今後は高市早苗首相が掲げる「強い経済」を実現するための総合経済対策の実現に向けた動きが加速しそうだ。

 その高市政権が進めている医療政策には患者の負担増になるものもあり、高額療養費の自己負担限度額の見直しもそのひとつだ。2026年度の政府予算案が成立すると、8月から引き上げられることになっており、前回の本コラムでは70歳未満の人の高額療養費の見直し内容について確認した。

 高額療養費の自己負担限度額の引き上げは、これまで優遇されてきた高齢者に対しても例外ではなくなっており、70歳以上の人も26年8月から段階的に引き上げられる予定だ。特に、70歳以上の人が注意したいのが、「外来特例」の負担増だ。

 外来特例は70歳以上の人だけに設けられている制度で、入院した場合の高額療養費とは別に、通院による医療費の自己負担分を軽減するものだ。今回の見直しでは、この外来特例も段階的に引き上げられることのなっているため、医療費が高額になった場合だけではなく、日常的な医療費の負担も増えていく可能性があるのだ。

 そこで、今回は70歳以上の人の高額療養費や外来特例の見直し内容について見ていきたい。