全国の中堅企業を対象とした戦略コンサルティングで圧倒的な信頼を築いているタナベ経営。新しい中期経営計画である「タナベビジョン2020」で、コンサルティング事業の新たな戦略として「セールスプロモーションコンサルティング」へ挑んでいく。

 タナベ経営は、今年で創業58年を迎える日本の経営コンサルティング会社の先駆であり、国内主要10都市への拠点展開を軸とした地域密着の中堅企業向けの戦略コンサルティングを強みとしている。

 同社は、「顧客価値において一番であり、顧客から真っ先に声が掛かる企業となることが、未来への持続的成長を実現する条件」という考えに基づいて、「ファーストコールカンパニー~100年先も一番に選ばれる会社」のコンセプトを掲げ、かつ、こうした企業の創造を支援してきた。同社は今、「変化&成長」をスローガンとした「タナベビジョン2020」において、コンサルティング&コングロマリット戦略を推進している。

新たなコンサルティング
モデルの創出へ

wakamatsu若松孝彦
Takahiko Wakamatsu
タナベ経営 代表取締役社長

「東京オリンピックイヤーである2020年、そして五輪後の経済環境変化に向け、弊社の持つ成長戦略ドメイン(事業領域)・ファンクション(経営機能)ごとの高度な専門性を、地域に密着した全国主要10都市のエリアにおいて、総合的、かつワンストップでご提供できる新たなコンサルティングモデルを構築し、多くの企業の成長戦略とビジョンの実現を支援していく戦略パートナーを目指していきます」(同社・若松孝彦社長)

 そのけん引役となるコンサルティング事業の一つが、「SP(セールスプロモーション)コンサルティング事業」だ。

 新事業年度からは、現在の「SP事業部」を「SPコンサルティング本部」へと改組。従来から持つ物販・ものづくり機能を差異化要因とし、SPコンサルティング・MD(マーチャンダイジング)コンサルティングといった、より付加価値の高い領域を拡大していく。これによって、同社の強みであるチームコンサルティングがさらに強化され、顧客の戦略課題に対する最適解をタイムリーに提供できる。

「SPというサービス価値がコンサルティングチームに加わることで、顧客最適を可能にするバリューチェーンが築けます」(若松社長)

 例えば、事業戦略や組織戦略といった戦略部分は経営コンサルタントが担い、そこから導き出した商品やサービスの販促、開発、ブランディング戦略といった部分はSPコンサルタントが担うといった連携により、同社のチームコンサルティング力がフルに発揮できるという。