元気なうちに自ら選ぶ「終(つい)のすみか」を松山に。
関東・関西から“移住”する人も多い介護付き有料老人ホーム。

豊かな緑に囲まれた松山エデンの園外観(囲みの部分が松山エデンの園)。南側に松山ベテル病院が隣接(2014年10月撮影)

 市の中心部に美しくそびえる松山城や、日本最古の温泉といわれる道後温泉などで知られる愛媛県松山市。正岡子規の出身地であり、夏目漱石の『坊っちゃん』の舞台にもなったこの街は、古くから行政・文化の中心地として栄えてきた。その松山城から車で約15分、道後温泉から約5分の自然豊かな環境に、松山エデンの園はある。

 経営母体は、85年以上にわたって医療・福祉・介護の分野で事業を展開する社会福祉法人聖隷福祉事業団。長年培った豊富なノウハウと安定した経営基盤が、大きな魅力となっている。

 松山エデンの園は、今年6月で35周年を迎えた。近年では、東京や大阪をはじめとした県外から、Uターン、Iターンで入居する人も増えているという。今年で入居8年目の加藤育代さん(79才)も、奈良県からIターンで入居。奈良や兵庫、かつて暮らしていた静岡にある施設も見学した上で、最終的に松山エデンの園を選んだ。

左/松山を拠点に活躍するプロのギタリストの演奏に耳を傾ける、入居者の加藤さん
右/開園35周年記念ロビーコンサートの様子

「最初に松山を訪れた時、エデンの園に向かう途中、高齢者の方が広い車道を横断されていました。その時、車は当然のように止まって、その方が渡り終えるのを待っていたんです。なんて松山の人はおおらかで温かいのだろうと、この街が一気に好きになりました」(加藤さん)

 実際に暮らしてみると気候は温暖で、瀬戸内の海や山々など、四季折々の美しい自然も身近にある。食べ物がおいしいのも魅力だと加藤さんはほほ笑む。

※Uターンとは、地方出身者が都会に出て生活した後、生まれ育った故郷に戻ってくること
 Iターンとは、出身地とは別の地方に移り住む、特に都市部から地方に移り住むこと