4 空気環境の維持
「臭う」のは、空気が汚染されている状態。これを防ぐには、通風換気と湿度の調節が不可欠だ。
まずトイレの配置は、室内の空気の流れの最終地点にするのがコツ。特に猫の尿の臭いはきついので、猫トイレは大きめに造った人のトイレの内部や、換気扇のある部屋に置くのが理想的。これが不可能な場合は、トイレの配置によっては換気扇の設置も考えたい。
犬も猫も元来乾燥した地域の生き物なので、湿気は苦手。かといって過乾燥も危険で、皮膚が乾燥すると免疫力が落ちる上に、体毛が静電気を帯びて「化学モップ」状態になり、ゴミやハウスダストを引き寄せて炎症を起こしやすくなる。これを解決するには、漆喰や珪藻土など、湿度を調節する「調湿建材」を活用するといい。
また、汗腺が発達していないので、暑いときは口で呼吸をしたり、腹部を冷所に密着させて体温を下げようとする。室内の風通しを良くし、床を部分的にタイルなどの冷たい素材で仕上げるのも有効だ。
健康にも配慮し、大型犬もご満悦!
二世帯同居をきっかけに、愛犬(シベリアンハスキー)のスペースをつくりたいとリノベーション。もともとクロゼットだった場所にマントルピース風のドッグスペースを確保し、傷に強いオーク材をフローリングに、消臭効果と調湿効果の高い珪藻土を壁や天井に採用。人と犬の健康を考え自然素材をふんだんに使用している。
設計・施工/LOHAS studio
5 防御だけでなく満足も与える
犬の場合は、庭やリビングに思い切り穴掘りできるスペースをつくったり、猫の場合はお気に入りの爪とぎをマーキング場所(一般には部屋の出入り口や、目立つ角や柱の近く)に配置するなど、彼らのリフレッシュ行動を後押ししてあげる工夫も大事。
■この記事が収録されている「週刊ダイヤモンド」別冊 2015年11月29日号『中古住宅リノベーション自由自在!2015秋冬』の詳しい内容はこちらからご覧いただけます。
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