今後は東京・大阪の「2拠点体制」に
ヤマトロジスティクスのメディカル分野における年間売上高は年々増加しており、今後も高い成長を見込んでいる。カンパニープレジデントの内藤氏は「高齢化社会の進行もあり、医療医薬分野の潜在需要は高い。ヤマトグループの創業100周年を迎える2019年には、メディカル分野の様々なカテゴリーの中で最低でも5つの分野で№1のシェア獲得を目指したい」と語る。
また、2017年に開設予定の関西ゲートウェイ(関西GW、大阪府茨木市)が稼働した際には、拠点内のメディカル物流の専用スペースを設けることがすでに決定している。羽田CGと関西GWは当日配達を可能とする幹線ネットワークで結ばれる計画。「羽田と関西をシームレスにつなぐことで、在庫が分散してもトータルの在庫量が増えない仕組みを構築していく」(同)。
日本ライフラインの黒沼氏も「BCPやさらなるサービス向上の観点から、2拠点体制の必要性は感じている。在庫が分散しても在庫量が増えない仕組みができるならば、ぜひ活用してみたい」と話す。
また、内藤氏は生命関連産業に携わる物流事業者として品質管理にさらに磨きをかけたいとも語る。近くカンパニー内に品質管理を専門的に担当するセクションを設ける予定で、「QMS(Quality Management System)をしっかりまわしながら、ロジスティクス視点からお客様に品質管理をご提案できるレベルを目指していきたい」(同)と展望している。
(取材・文/『カーゴニュース』編集長 西村旦、撮影/和田佳久)