「ライスフォース」ブランドの化粧品の特徴は、ライスパワーエキスと呼ばれる米由来の成分。これを差別化の武器として、ライスフォースは顧客を拡大してきた。最初のきっかけはテレビ広告だったが、その後ウェブマーケティングを導入。ウェブの比重を拡大してきた。近年はソーシャルメディアにも積極的に取り組む。ターゲティングなど細かい設定が可能な点が、ソーシャルのメリットだという。
ライスパワーエキスの効果で
水分保持能を改善する化粧品
香川県に本社を構えるアイムが、「ライスフォース」ブランドの化粧品事業を開始したのは2000年のことである。
商品の差別化ポイントは、その名の通り「米の力」にある。同じ香川県の造り酒屋、勇心酒造が開発したライスパワーエキスを配合した化粧品は、肌の悩みを抱えた女性の心をつかんだ。主に通販で提供されるライスフォースは多くの固定ファンを獲得し、同社の成長を支えている。
「お米から抽出したエキスに麹菌や酵母などを加え、時間をかけて発酵・熟成させたものがライスパワーエキスです。数十種類のエキスがあるのですが、その中でライスパワー№11エキスは厚生労働省より医薬部外品の新規有効成分の許可を受け、新規効能の水分保持能改善もあわせて認可されました」と語るのは、アイム販売促進部販売促進課課長の飯島貴志氏である。
№11エキスをはじめ、他のライスパワーエキスを用いた化粧品群をアイムは展開している。これらの商品が注目されるようになったきっかけは、インフォマーシャルと呼ばれるテレビ広告だったという。
「2000年代の後半にテレビ広告に注力し始め、商品が広く知られるようになりました。その後、ウェブ広告への取り組みがスタート。テレビ広告以上の効果が得られることが分かり、ウェブ広告の比重を増やしてきました」(同社販売促進部販売促進課主任・十鳥晶子氏)
効果を計測する際に、同社が最も重視する指標がCPA(Cost Per Action=顧客獲得単価)である。新規顧客のみ1人1回限定で購入できるトライアルキット(900円と1400円の2タイプがある)を用意しており、その申し込み1件当たりのマーケティングコストでCPAを測っている。