広告とブランディングを分離
顧客との関係を維持

フェイスブックユーザーに向けたターゲティング広告を活用する一方、「フェイスブックページ」(上)ではブランディングを重視したコンテンツを配信し、役割を明確に分けている

 同社のトライアルキットは1000円内外だが、そこから本商品に進む際にはややハードルがある。№11エキス配合の主力商品「ディープモイスチュア」シリーズは8000円から1万円と比較的高価なため、ハードルの手前で立ち止まっているユーザーも多いと思われる。そんな人に対して、どのように一押しするかがポイントだ。

「たとえば、ある時期にトライアルキットを購入したお客様に対しては、一定期間が経過した後、タイミングを考慮して広告のスケジュールを設定するといったことも可能です」と飯島氏は言う。

 以上のような購入へと導く広告とブランディング活動を、同社では切り分けているという。

「フェイスブックの公式ページでは主に女性に対して、きれいな風景や食べ物などの写真と文章を発信。商品広告の要素は最小限にしています。担当のスタッフが交代でほぼ毎日更新しており、こうした活動によりユーザーとのいい関係を維持・強化したいと考えています。きれいな写真などを載せると、『いいね』もたくさんいただけます」(十鳥氏)

 いま、ライスフォースは海外にも広がりつつある。香港やハワイ、チェコなどの有名なスパで利用されているほか、オンラインショップを通じた販売も行われている。ウェブマーケティングの進化を取り込み、アイムは国内外でのいっそうの販売促進を図ろうとしている。

(取材・文/津田浩司 撮影/宇佐見利明)