グローバル化の進展など、企業を取り巻く環境が大きく変化する中で、人材に求められる要件も変わりつつある。人材と組織の司令塔となる人事部門の役割は、これまで以上に重いものになっている。ただ、現状では旧来型の人事システムが、人事変革の足かせになっている企業も多いのではないか。クラウドを前提に開発されたワークデイ(Workday)は、課題意識を持つ人事部門にとって強力な武器となるはずだ。
変化を起こすのは「人」人事部に求められる変革
プロダクト マネージメント ディレクター
HCM Japan プロダクトリーダー
宇田川博文
グローバル化の進展、次々に登場する新技術などにより、ビジネスを取り巻く環境変化のスピードは加速している。かつては、いったん優位性を築けば長きにわたりそのポジションを維持することが可能だった。しかし、いまやナンバーワン企業も安泰ではない。海外勢との競争は激化しており、視界の外から破壊的イノベーターが現れる可能性もある。
不確実性の中で勝ち抜くためには、自ら変化を起こすか、変化をいち早く察知して対応するほかない。そんな時代のキーワードがイノベーションであり、トランスフォーメーションである。
では、いかにイノベーションやトランスフォーメーションを実現するか――。そのカギを握るのが人材や組織である。
「変化を起こすことができるのは、結局のところ『人』。変化の必要性が高まれば、人の重要性も高まります。今後求められる人材は、以前とは異なるタイプの人材かもしれません。人事部門の担うべき役割は、これまで以上に重いものになっています」と語るのは、人事分野のクラウドサービスで注目される米ワークデイの宇田川博文氏である。
多くの企業で新規事業の立ち上げ、業務変革といった挑戦的なプロジェクトが増えているはずだ。既存事業においても、環境変化を受けて配置すべき人材の能力は変わっているかもしれない。人事担当者の多くが口にするのは、グローバル化や変革などを担う人材が足りない、供給が間に合わないという現実だ。
「事業と人材のマッチングが、人事部門の最大のミッション」と宇田川氏は言う。そのミッションを果たすため、多くの日本企業は人事のあり方を見直す必要がある。