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長期的視点で種を蒔きイノベーションを加速【後編】

【帝人】赤字と黒字を繰り返した不安定経営から脱却

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 2018年6月に創立100周年を迎える帝人。かつて構造不況業種といわれた繊維産業は、その後多角化の優等生となったが、繊維の名門、帝人もまた多角化を進め、リーマンショックの前には過去最高の営業利益を上げていた。だが、リーマンショックの後は赤字と黒字を繰り返す不本意な状況が続く。  2014年4月、その帝人の社長に就任し、グループ全体の舵取りを託されたのが鈴木純氏だ。虫好き、動物好きで、学生時代には動物学を専攻し、ミミズの研究に没頭した。入社後は医薬品の研究に長く携わり、理学部出身ながら医学博士号も取得している。10歳でサッカーを始め、スペインのFCバルセロナのファンでもある鈴木氏は、サッカーと企業経営の共通点を指摘する。  勝つためには、個々のメンバーの能力が高いことと、全員がチームの目標と戦術を理解していることが不可欠であること。サッカーはキーパーを除いた10人の選手がどこにいてもいい自由な環境の中で、チーム力、得点力をどのように発揮させるかが焦点となるが、会社経営も同様である。  異色の経営者が率いる帝人は、これからビジネスモデルをどのように変革しようとしているのか。イノべーションをどのように生み出そうとしているのか。本人を直撃し、本音を探ってみた。

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