飲みニケーションなんて要らない!「たった3分の雑談」で生産性を高める北欧流チームワークとは?写真はイメージです Photo:PIXTA

仕事仲間と腹を割って話すには、やはり飲み会に限る――今でもそう信じているビジネスパーソンも多いだろう。しかし、世界的にも生産性が高いデンマーク人は短時間の雑談や朝食会で事足りるのだという。彼らに学ぶ、職場での人間関係の築き方のコツとは?※本稿は、針貝有佳『デンマーク人はなぜ会議より3分の雑談を大切にするのか』(PHP研究所)の一部を抜粋・編集したものです。

社員同士の雑談こそが
イノベーションの要だった

「雑談」がある職場では、イノベーションが起こりやすい。

 リーダー育成や企業コンサルをしているテアは、こう指摘する。

「上司がみんなの『雑談タイム』を大事にしてる職場では、イノベーションが生まれやすい」

 たとえば、みんなで雑談をしているときに部下が何気なく話したことに、上司が「あ、それいいね」と反応して、そのアイデアを拾う。そんなところから、イノベーションの火種が生まれる。

 デンマークの職場では、こういった「雑談のチカラ」を最大化させるために、ちょっとした会話をしやすい遊び心のある空間づくりや仕組みづくりをしている。

 デンマークを代表する大企業である製薬会社ノボ ノルディスクの本社を例に挙げよう。

 コペンハーゲンの北西にあるノボ ノルディスク本社の入口を入ると、まず目に入ってくるのが、吹き抜けのロビーだ。

 中央には数本の木がそびえていて、天窓からは明るい陽が差し、まるでオアシスのような空間が広がっている。