BtoB製品には「性能や価格こそ重視され、デザインは二の次」という思い込みがある。だが、半導体製造装置、産業印刷機や医療機器などのBtoB分野を拡大するキヤノンは、むしろ高いクオリティーのデザインを不可欠な要素と位置付けている。顧客の事業を深く理解したリサーチや、人間工学・認知科学に基づくユーザビリティー設計など、デザインは単なる見た目の調整ではなく、事業の成功を左右する戦略的な役割を担う。こうしたデザインの新たな価値をどう実現しているのか。キヤノン総合デザインセンター所長の石川慶文氏に聞いた。

続きを読む