「答えがわかったときの爽快感がハンパない!」
と話題になっているのが、書籍『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』(野村裕之著、ダイヤモンド社刊)だ。この本は、Google、Apple、Microsoftといった超一流企業の採用試験でも出題され、“考える力”を鍛えるトレーニングしても注目される「論理的思考問題」の傑作を紹介したビジネス書。2024年の年間ベストセラー4位(ビジネス書単行本/トーハン調べ)になり、シリーズ最新作『もっと!!頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』も登場するなど話題になっている。
なにより異例なのが、ビジネス書であるにもかかわらず全世代にウケていることだ。「家に置いていたら子どもが先に読んでいた」「就活の試験でも役立った」「脳トレとして読んでいる」といった声が殺到。この記事では、同書から1問を選んでAIに出題してみた。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)

【頭の良さチェック!】「状況を冷静に俯瞰できる人」だけが正解できる問題『異国のレストラン』とは?『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』より

AIは「論理的思考問題」を解けるのか?

 論理的思考問題は、世界中で創作され、何百年にもわたって楽しまれてきました。
 では、人間より賢いと言われる「AI」は解くことができるのでしょうか?

 そこで、「論理的思考問題」の定義をしたうえで、書籍『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』から1問を抜粋して、AIに下記のように聞いてみました。

「論理的思考問題」と呼ばれるものがあります。以下が、その特徴です。
・知識や難しい計算は不要で、問題文を読んで論理的に考えれば答えが出せる
・必要な情報は、問題文に書かれていることのみ

上記の定義を踏まえて、下記の「論理的思考問題」を解いてください。


「異国のレストラン」

とある5人が、異国でレストランを訪れた。
メニューには9つの料理名が書かれていて、5人はそれを、日本語のブログで紹介したいと考えた。
しかしすべて外国語のため、何の料理かわからない。
料理を運ぶウエイターも、料理名は教えてくれない。
しかも日程の都合でレストランは計3回しか来店できず、5人は一度の来店で1人1品ずつしか料理を注文できない。
また、来店ごとに注文の組み合わせを変えねばならず、9つの料理をすべて注文しなければならない。
どうすれば、9つの料理名と内容を特定できるだろうか?
なお、過去に注文した内容と、出てきた料理はメモできる。


――『頭のいい人だけが解ける論理的思考問題』(200ページ)より

 さて、回答はいかに?

 ここから先に、AIによる解説と回答を掲載しています。

 進む前に、一度ご自身でも考えてみてください。

 …よろしいでしょうか。
 では、回答を見てみましょう。

 なおAIによる回答は実際の出力から内容を変えずに、文字のサイズ、色、太さのみ編集しています。

AIの回答

ポイントは、「誰が頼んだか」ではなく「同じ料理が何回出たか(出現パターン)」で、料理名を“符号化”することです。
3回の来店で、9品それぞれが(1回目に何個出たか,2回目に何個出たか,3回目に何個出たか)の“指紋”を持つように注文します。

たとえば、メニューの9品を便宜的にA~Iと呼び、次のように頼みます(5人なので各回5皿)。


・1回目

Aを2人、B・C・Gを各1人(合計5皿)

・2回目

Dを2人、B・E・Hを各1人(合計5皿)

・3回目

Fを2人、C・E・Iを各1人(合計5皿)

(各回、注文の組み合わせは別になっていて、9品すべて登場しています。)

◾️これで特定できる理由

各回で「2皿出た料理」が必ず1つあります。
その料理はそれぞれA(1回目だけ2皿)/D(2回目だけ2皿)/F(3回目だけ2皿)と一発で確定します。

残りの1皿ずつ出た料理も、3回の出方が全部バラけます。

・1回目と2回目に1回ずつ出た料理→B
・1回目と3回目に1回ずつ出た料理→C
・2回目と3回目に1回ずつ出た料理→E
・1回目にしか出ない→G
・2回目にしか出ない→H
・3回目にしか出ない→I

つまり、料理そのもの(見た目・味)を「同じ料理だ」と判別できさえすれば、3回分のメモだけで、9つすべての料理名⇄中身が対応づけられます。

 ふむふむ、なるほど…。
 この回答、はたして正解なのでしょうか?

 次ページで、書籍で紹介している回答を確認してみましょう。