「皇帝」と「民主主義」は、本来なら相いれないはずだ。ところがナポレオン三世は、皇帝となった後も普通選挙や国民投票を手放さず、むしろ自らの権力を支える仕組みとして利用した。議会を飛び越え、「国民から直接支持されている」ことを統治の正統性に変えたのである。選挙があれば民主主義――そう単純には言い切れない。なぜ民主的な制度が、強い権力を生み出すことがあるのか。『地図で学ぶ「深読み」世界史』の著者が、19世紀フランスを舞台に、現代政治にも通じる民主主義の意外な一面を読み解きます。
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