海外でIPコンテンツ(知的財産、以下IP)のライセンス収入を得たいという版権元(IPホルダー)を支援しているのが、IPを活用したモバイルオンラインゲームの開発・運営を手掛けるKLabだ。人気IPを活用したゲームで、ヒット作を数多く創出している。同社がグローバル展開に強い理由などについて、森田英克代表取締役社長に聞いた。

海外でのモバイルオンラインゲームの開発・運営で『キャプテン翼 ~たたかえドリームチーム~』(上)は9言語、『BLEACH Brave Souls』(下)は6言語にて開発・運営 ※日本語を除く


──KLabがIPのライセンスを取得して開発・運営しているモバイルオンラインゲームは、とくに海外での売り上げが好調です。具体的な実績と海外展開に強い理由を教えてください。

KLab
森田英克
代表取締役社長 CEO

 20年12月期は、売上高(339億円)に占める海外売上比率が約35%に達し、海外売上高(118億円)は過去最高となっています。海外展開に強い理由としては「高い人気と熱量を持つIPの獲得」や「海外展開を見据えたゲーム開発」「長期的に利益を積み上げていくための既存タイトルのマーケティング」が挙げられます。

 例えば、世界中にコアファンがいる人気IPのゲームは、事前にマーケティングリサーチを行い、データを分析することで世界でどのくらいのユーザーに遊んでもらえるかが予測できます。そうした人気IPのライセンスを獲得することで、ヒット作を生み出せる確率が高くなります。