ビジネスパーソンにとって日常的に発生する「経費」といえば、交通費や出張費などが真っ先に思い浮かぶだろう。1回ごとの金額はさほど大きくはなくても、ついつい精算を忘れると金額が膨らむし、申請期間を過ぎて一部が支払わられなかった……と悔しい思いをすることもしばしば。この“意外に面倒だが放っておけない”経費精算業務について、ダイヤモンド・オンラインのユーザーの思いを聞いてみた。

紙やエクセル派が全体の約64%
「立替金もらい損ねた」ケースも

 多忙な日常業務の中でつい忘れがちな「経費の精算」。気が付いた時には申請期限切れ。たまった金額を見て悔しい思いをした経験を持つ人も多いだろう。ダイヤモンド・オンラインが先ごろ実施したアンケート※1では、経費の精算業務に一過言ありというユーザーからさまざまな意見が寄せられた。

【グラフ1】
交通費申請・精算業務で感じる不満や課題は?

複数回答(n=270)
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 まず、経費精算の申請については、精算専用のシステムを利用しているのが36.5%に対し、63.5%が「紙やエクセルで行っている」と回答した。あらゆる部分でビジネスのIT化が進む一方、経費精算業務に関してはまだまだ手作業が多いのが現状のようだ。

 これらは、経費精算業務への不満や課題に直結している。日常的に発生する交通費の申請については、「紙やエクセルでの交通費精算業務に非効率さを感じている」という回答が20% (グラフ1)、交通費以外の経費においても21.1%(グラフ2)あった。手作業での申請が、「交通費」「交通費以外」いずれの経費申請業務においても、「時間がかかる」ことが不満(グラフ1、2)だという意見が多かったこととリンクしている。

【グラフ2】
交通費以外の申請・精算業務で感じる不満や課題は?

複数回答(n=251)
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 煩雑で時間のかかる一連の経費精算申請プロセスの結果として「立替経費が支払われなかった」経験を持つ人も少なからずいるようだ(グラフ1、2)。

 一方、経費の承認プロセスには、効率性と透明性を求める意見がいくつか見られた。承認プロセスで「経費区分が細かくてわからず申請のやり直しをさせられる」「誰が却下したかわからない」「出張旅費が規定どおりに出ない」……などだ。

※1 ダイヤモンド・オンラインにて、2013年7月24日~8月23日実施。有効回答数115件