高校の先生はどう考えているのか
CBTのプラットフォームを提供する側は、大学入試のスタイルが変化していく状況をどう捉えているのか。プロメトリック社・経営戦略室の佐藤大輔氏は、次のように述べる。
「問題冊子や解答用紙などを運搬する必要がなく、紛失事故などのリスクがありません。また、文章や写真、図表だけではなく、動画で出題するなど、CBTならではの入試が可能となります。海外の大学では、CBT入試の実施例は珍しくないのですが、日本では『入試は紙と鉛筆』という考え方が根強く、なかなか導入が進んでいませんでした」
一方で、「パソコンによる解答の操作に慣れさせる必要がある」「システムトラブルが発生しないか」など、CBT入試に対して不安を隠せない高校教員は少なくない。首都圏の公立高校で進路指導を担当するA教諭もその一人だ。
「2026年度の共通テストでも、『英語』のリスニング試験で機材が不具合を起こした前例もあり、端末が正常に稼働するかという不安は拭いきれません。どうしても『紙と鉛筆』が確実だと思ってしまいます。ただ、英検などでCBT方式に慣れている生徒が増えているのは事実で、『紙と鉛筆』より答えやすいという意見も一定数あります」(A教諭)
なお、城西大学では、Webサイトのほか、オープンキャンパスなどでCBT入試の「体験コーナー」を開設するなど、受験生や高校教員の不安を緩和する方針を公表している。
