小石川淑徳学園中学校高等学校
夘木(うのき)幸男校長

 1892(明治25)年、浄土宗の尼僧・輪島聞声(もんじょう)が、東京・小石川の傳通院境内に開いた寺子屋をルーツとする伝統女子校。建学の精神「進みゆく世に後れるな、有為な女性(ひと)となれ」は、AIの進化やグローバル化、少子高齢化による先行き不透明な現代にも通じる精神として、大切に受け継がれている。

 2023年に夘木(うのき)幸男校長が就任し、教育体制を一新。校名も由緒ある小石川を冠した「小石川淑徳学園」に変更して3年目となる。「本校を第1志望として入学してくる生徒が増えました。その子たちが教育活動の中心になって新たな学校づくりに活躍しています」と、夘木校長は校内の活気に手応えを感じている。

 同校が捉える視点として、現代に必要不可欠な3領域プラスの力である「探究力」「高い英会話力」「デジタルリテラシー」の育成に注力。特に英会話力では、「英検週間」を設定し、中1~高2は英検対策4技能の授業を必須とした。結果、中1は5級、中3は3級を全員が取得。それ以上の級にも多数が合格するなど、成果を上げている。「どんな生徒でも一歩踏み出す勇気を持たせることで、今までとは違う自分に変われることに気づくことが大切」と夘木校長。

潜在的に秘める可能性を見つけ
自信を深める機会が充実

 生徒たちが自信を深める機会は、さまざまな学校行事にも組み込まれている。26年度のオリエンテーション合宿では、身近な社会の不思議を話し合ったり、ダッチオーブンで料理をしたり、アイスブレイクなどで友人との絆を深め、自分一人だけでは気づかなかった新たな視点をそれぞれが得た。そして、入学当初は引っ込み思案だった生徒も、積極的に友人と関わるようになるという。

 教員も一人一人の変化を見逃さない。生徒のちょっと言いかけた「つぶやき」をも聞き逃さず、積極的に声を掛ける。すると、試験の点数のような目に見える部分だけでなく、一人一人の中に内在する可能性に気づけるようになり、非認知能力が高められていく。その影響を受けて、学校説明会では、生徒自身が学校生活で感じた喜びを、受験生や保護者に生き生きと話す。言葉にすることで生徒もさらに学校を好きになり、その姿に憧れた新入生が入学し、前向きに学校生活を送る、という好循環も生まれている。

 勉強にも課外活動にも意欲的に挑戦する生徒が増える中、26年度は、これまで国内だった高2の修学旅行の行き先を米国・シアトルに変更。ホームステイや現地校との交流、世界的企業への訪問などを予定している。夘木校長は「いい意味でのカルチャーショックを受けるでしょう。海外で日本のことを聞かれて、どこまで発信できるかなど、新たな課題も見つかるはずです」と、生徒たちの新たな成長の機会に期待を寄せる。

 130年以上にわたり受け継がれてきた「有為な女性(ひと)となれ」という建学の精神は、これからも世界に羽ばたいていく生徒たちの道しるべとなりそうだ。

普段の生活の場面から、仲間と共に話し合えたり、意見交換ができたりと、創造のトビラを開く準備が進められている
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小石川淑徳学園中学校高等学校
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