慶應義塾大学
出典: 慶應義塾大学の公式サイト

学部ごとに特色が異なる慶應大学の魅力

 司会:まずは自己紹介をお願いします。

 Aさん:文学部3年生です。都内の中高一貫校出身で、高校2年から駿台予備校に通っていました。イタリア語の勉強がしたかったのと、ファッションの研究がしたかったことから、慶應の文学部を志望していました。

 Bさん:環境情報学部4年生です。私も都内の中高一貫校出身で、高校3年から地域密着型の個別指導塾にお世話になりました。私は3歳から小学3年生までの5年半を、アメリカで過ごしていたんです。帰国生向けのプログラムが充実していて、かつ興味・関心の強いアートやプログラミングが学べることから、慶應SFC(環境情報学部がある湘南藤沢キャンパス)を受験しました。

 Cさん:法学部3年生です。私は千葉県の県立高校出身で、高校受験の時に通塾していた市進予備校に、大学受験でも引き続きお世話になっていました。私の場合、正直「これを学びたい!」という明確なイメージはなくて……(笑)。ただ、「大学在学中に留学したいな」という思いはあったので、私立文系の中でも交換留学の選択肢が多い慶應、早稲田、上智などを受験しました。

 Aさん:確か、法学部は1年間留学をしても4年で卒業できるんだよね?

 Cさん:そうなんです。多くの場合は留学期間を在学期間に算入することができて、実際私も4年で卒業できそうです。あと法学部政治学科は、かなり自由にカリキュラムの選択ができて、国際的な授業も多く展開されているので私にはぴったりだったなと。

 Bさん:キャンパスが違うと他の学部の話を聞くことがあまりないから、何だか新鮮だな(笑)。それでいうとSFCも多様な授業が展開されている点が魅力で、4年間、環境情報学部で学んだことで、より興味・関心が広がった気がします。

自分の性格に合った塾選びが重要

 司会:大学受験で通った塾は、どんな基準で選びましたか?

 Bさん:私の場合、中学受験の時に早稲田アカデミーという大手進学塾に通っていたんですが、集団授業だったので、どうしても周りの生徒からの視線を気にしてしまい……。積極的に先生に質問できるタイプではなかったんです。その点、通っていた個別指導塾は規模が小さいながらも、何でも質問しやすい環境が私にとって一番心地がよかったです。

 Cさん:私は高校受験の時から継続して市進教育グループに通っていたこともあって、先生への質問のしやすさはあったかなと思います。ただ、先生が別のクラスの授業をしている間は自習室で待機して、終わるタイミングを狙って質問という感じでしたが。

 Aさん逆にそれぐらいの積極性がないと、集団塾の活用は難しいと思います。駿台は特に、自己管理ができない生徒はあまり合っていないかもしれません。高校生は学期に一度、駿台OB・OGの現役大学生であるクラスリーダーとの面談がありましたが、現状の共有と今後の学習計画の擦り合わせといった感じで、かなり形式上のものでしたね。現時点で何が足りていなくて、残りの期間でどんな勉強が必要か、筋道をある程度自分で立てられないと、有効活用するのは難しいかなと。

 Cさん集団塾の場合、やはり積極的に動かないと、本来得られる機会をどんどん取り逃がしてしまうと思います。

 司会:塾の環境はどうでしたか?

 Aさん:駿台はやっぱり、大手予備校だけあって設備や環境はピカイチでした。特に個人的に高評価だったのが、自習室のクオリティ。

 Cさん自習室は私も塾選びで重視していた点の一つです。自宅の学習机ではなかなか勉強できなかったので、放課後はすぐに市進予備校へ向かい、授業のない日でも閉校時刻まで自習室を活用していましたね。

 Bさん:なるほど。小規模な個別指導塾だと、学習環境はやはり大手予備校に比べると劣ってしまうかなと感じます。自習室もそんなに広々としたスペースではなく、仕切りのない席だったため、横にいる人のテキストが見えてしまうこともしばしば。私の場合、塾はあくまでも授業を受ける場として捉え、自主学習は高校のカフェテリアなどで行うことが多かったです。

 司会:いくつもの塾に通っていた人は多いのでしょうか?

 Aさん:私は国公立大学も受験していたため、入試英語ではかなり記述対策が求められたんです。慶應文学部の英語も、記述式の問題が中心でした。そこで駿台予備校で他教科の授業を受講しながら、高校3年からは英語専門塾のトフルゼミナールにも通っていました。

 Bさん:私の周りにも、科目によって塾を変える友人が数名いました。

テキストを1冊に絞ることが鍵

 司会:最も時間がかかる英語はどうやって勉強していましたか?

 Aさん英語はとにかく基礎に力を入れていました。夏休み前までは文法と単語、夏休み以降は文法・単語に加えて構文解釈を取り入れることで、徹底的な基礎固めを重視しました。ちなみに、単語帳は『鉄緑会東大英単語熟語 鉄壁』の1冊のみを使用して、受験本番までに10周して暗記していました。私はイメージでモノを覚えることが得意だったので、この単語帳はイラストと一緒に覚えられるのが魅力的でした。

 文法は『総合英語Forest』を熟読することで、まずは一つひとつ丁寧に理解することを意識していました。その結果、入試直前の過去問演習では基礎を取りこぼしている感覚がなくなり、かなりスムーズに取り組めましたね。

 Bさん:私の場合、もともと英語は得意科目だったので、英語の受験対策は自身で行っていました。

 Cさん私は高校1年生の時から1年に1回、必ず英検を受験するようにしていたんです。このルールによって高校時代は英語をコツコツ学習する習慣ができ、大学受験期に入るタイミングで英検準1級を取得することができました。英語の外部試験を利用して受験できる大学などもあり、選択肢の幅が広がったのも大きなメリットでしたね。

 Bさん:それはすごい! どんな学習も結果的に大学受験対策につながっていくから、1年生の時からマイルールを作って習慣化するのは素晴らしいと思います。

世界史は「山川一問一答」をひたすら暗記

 司会:暗記が多い世界史などは、みなさん工夫をしていると聞きます。

 Bさん:世界史は、駿台予備校が出版する青本と呼ばれる過去問題集をひたすら繰り返していました。数年分収録されている過去問の中でも解説が丁寧だったので、わからない問題がなくなるまで繰り返し確認しました。あとは『山川一問一答 世界史』をメインで使って、とにかくテキストを絞って時間投下することを意識していました。

 全体的な勉強方法で意識していたことは、いろいろなテキストや学習法に手を出さないこと。テキストは先生や家族から薦められることもありましたが、最終的には自分に合うと思ったものを自分で選ぶということを徹底していました。そのほうが参考書に愛着が湧き、「何がなんでも最後まで終わらせるぞ」と、熱量が高まったんですよね。

 Cさん:私も世界史は、『山川一問一答 世界史』を夏休み明けから毎日30分、時間を決めて暗記していました。あとは市進予備校で映像授業を週に1回受講し、その授業の復習と自主学習で対策していましたね。私の場合は科目ごとに使用するテキストを決めていたので、毎日やることはほぼ変わりません。やることが明確に決まっていたほうが勉強も取り組みやすいと思うので、使用するテキストと科目ごとの勉強時間を決めておくことで、シンプルながらも学習管理をしていました。

 Aさん:どうしても苦手科目に割く時間が少なくなってしまうことは、 私もよくあるので、学習管理は大切ですね。

小論文こそ、塾をうまく活用するチャンス

 司会:慶應の受験といえば、やはり小論文です。

 Bさん慶應の一般受験を受けるのであれば、とにかく小論文対策が重要ですね。小論文が入試科目として珍しいこともあり、毎年小論文で点数を落として不合格になってしまう受験生も少なくないみたいなので……。

 個別指導塾に通っていたので、小論文については単なる添削だけでなく、出題傾向に沿った解き方を基礎からマンツーマンで教えていただきました。現役慶應SFC生の講師の方がいたので、その方に担当していただいたことも大きかったです。

 Cさん:本当に、「小論文を制する者が、慶應一般入試を制する」といっても過言じゃない。

 Aさん:小論文こそ、塾をうまく活用するチャンスです! 単純な読解力と文章力では太刀打ちできないので、各学部の出題傾向に即したアドバイスを先生からもらえるといいと思います。

 駿台予備校はプログラム面の充実度が高かったんです。例えばTA(ティーチングアドバイザー)という制度があって、私は何度か小論文の個別指導を無料で受けることができました。慶應の受験突破には小論文対策が必須だったので、特にその点では予備校をフル活用していましたね。

まとめ

 現役慶應生3名に大学受験当時のエピソードをうかがったが、いかがだっただろうか。3名とも共通して話していたのが、「本人に最も合った塾選びの重要性」と「1冊のテキストを完璧にする勉強法」の2つだ。ぜひ慶應義塾大学の受験を検討する高校生と保護者の方は先輩たちの声を参考にして、最適な塾選び、そして勉強法を実現してほしい。