住宅ローンおすすめ比較[2017年]
2017年6月15日公開(2017年8月29日更新)
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ザイ・オンライン編集部

2017年の住宅ローン金利動向はどうなる?
日銀の長期金利ゼロ%政策で金利は底を打つも、
銀行の競争激化しく、当面は底値圏内?

 2017年以降の住宅ローンの金利動向はどうなるのだろうか? 住宅ローン金利は2016年8月に過去最低の金利を記録したが、その後上昇モードに突入している。日銀の金融政策や、銀行間の住宅ローン獲得競争の激しさを検証してみると、当面は多少の変動はあるものの、大きく金利が上昇する可能性は低そうだ。

日銀のマイナス金利導入を受けて、
フラット35の金利は史上最低を更新!

 2016年は、住宅ローンの金利が大きく動いた1年だった。

 まず、日銀が2016年2月に景気刺激策として打ち出した「マイナス金利政策」によって、長期金利を中心に金利が大きく下落。長期固定住宅ローン「フラット35」の金利は、年初は1.5%を超えていたが、8月には0.9%まで下落して、過去最低金利を記録した(いずれも返済期間21年以上、頭金10%以上の最低金利)。

 ところが、日銀は9月にまたも金融政策を変更。今度は、長期金利の下がりすぎを嫌って、「長期金利(10年物国債利回り)をゼロ%程度にする」という新たな金融政策を導入。これを受けて、住宅ローン金利も8月を底として、上昇モードに転じた。2016年の住宅ローン金利は、日銀政策に翻弄された1年だったと言える。

 このように、日銀が金融政策によってコントロールしている市中の金利は、住宅ローン金利に大きな影響を与えている。ただし、住宅ローン金利の決まり方を見ていくと、それ以外にも、住宅ローンを獲得するためにライバル銀行よりも金利優遇するという、金利引き下げ競争の影響も大きい。つまり、住宅ローン金利を決めているのは、主に次の2つの要因がある。

(1)日銀政策の影響を受けている市中の金利
(2)銀行の住宅ローン獲得競争による金利優遇

 それぞれがどの程度のインパクトを持っているのかを見るため、ここでは「変動金利」と「長期固定金利(10年固定)」に分けて、住宅ローン金利の決まり方を説明していこう。

変動金利の低さは、銀行間の競争の影響大きい!
ただし、コスト割れ寸前で、金利低下の余地は少ない

 まずは「変動金利」の金利の動向を調べるため、金利の決まり方を見てみよう。ここでは大手銀行の三井住友銀行のケースで考えてみる。

 住宅ローンの変動金利の決まり方はやや複雑だ。最近はあまり目にすることはないが、住宅ローンの金利は、元々は「店頭金利」が利用されていた。その「店頭金利」から、各銀行が設定した「金利優遇幅」を引いたものが「表面金利」で、実際に使われる金利はこの「表面金利」だ。「表面金利」は、8年前(2008年9月)は1.875%だったが、今年の9月には0.625%まで低下している。

「表面金利」=「店頭金利」-「金利優遇幅」

 かつては、住宅ローン金利といえば、店頭金利しか存在しなかった。各銀行の金利はほぼ横並びという牧歌的な時代だった。しかし、金融自由化の中で多くの金融機関が収益の柱として住宅ローンに注目。顧客獲得に向けて、金利引き下げ競争が巻き起こり、金利優遇幅が徐々に拡大していった。

 実際、三井住友銀行の場合、金利優遇幅は2008年9月に1.000%だったが、8年後の2016年9月は1.850%まで拡大している。元々の店頭金利は2.475%だが、金利優遇幅が1.850%もあるため、表面金利は0.625%になってしまった。現在、変動金利は1%を切る非常に低い金利となっているが、その大半は金利優遇によるものだ。

 銀行は、自らの利益を削って量の拡大に走ってきたわけだが、こうした競争はいつまで続くのだろうか。実は、マイナス金利を導入している欧州では、金融機関がマイナス金利による運用収益の悪化を穴埋めするために、住宅ローンの金利を引き上げるという動きが一部で起こっている。収益を得るためならば、当然の行動だろう。

 ただし、黒田東彦日銀総裁は2016年2月の国会で、「競争的な金融システムの中で、住宅ローン金利の引き上げが起きることはなかなか考えられない」と答えている。金融機関は、法人向けの融資などがなかなか伸びないため、住宅ローン貸し出しに力を入れざるをえず、欧州のように簡単に金利を上げるのは難しいだろうと見ているのだ。

 確かに、住宅金融支援機構が毎年行なっている「民間住宅ローンの貸出動向調査(2015年度)」によると、「今後も積極的に住宅ローンに取り組む」という銀行は非常に多く、88.6%(新規借入の場合)にも昇った。いまだに金融機関は住宅ローンの獲得に積極的であり、「金利優遇幅」が突然縮小するという事態にはなりそうにない。

 とはいえ、金利がこれ以上下がるのは難しそうだ。すでにコスト割れ寸前まで金利が下がっていると言われており、これ以上、下がる余地は少ないからだ。

 実は、住宅ローンには様々なコストがかかっている。資金調達原価、営業経費、団信保険料、デフォルトコスト、繰上げ返済リスクに備えたコストも必要だ。多くの項目は経営努力によって引き下げることが可能だが、少なくとも団信特約料は実費として0.3%程度を保険会社に支払っている。また、営業経費をゼロにするわけにはいかず、デフォルトコストは普通の審査基準であれば0.2%程度かかると言われている。合計のコストは少なくとも0.5%だ。銀行の変動金利は現在、0.6%強であり(2016年12月時点)、どう計算してもギリギリで今後、これ以上金利を下げる余地は少なそうだ。

【※関連記事はこちら!】
変動金利で借りた人の「誤解」とは? 「変動金利だからゼロ金利の恩恵がある」は間違い!

変動金利に対する、日銀政策の影響は、
既に金利が低すぎるため、限定的だろう

 ちなみに、住宅ローンの変動金利のベースとなる「店頭金利」は、市中の短期金利を元に決められている。市中の短期金利は、日本銀行の「ゼロ金利政策」によって、2008年以降はほぼゼロ%になっている。そのため、店頭金利は2009年からずっと2.475%のままだ。

 2016年2月になって導入された「マイナス金利政策」についても、住宅ローンの変動金利への影響は僅かだった。マイナス金利政策は、短期金利の一部について▲0.1%を目標金利に設定したため、市中の短期金利は下がったのだが、金利下落幅はそれほど大きくなかったため、結局、「店頭金利」は据え置かれたままだった。すでに、短期金利は地を這うような低い金利であったため、マイナス金利を導入してもそれほど金利を下げる余地は少なかったのだ。「金利優遇幅」に比べれば、住宅ローンの変動金利に対する引下げ効果はほとんどないのが実情だ。

 日銀の金融政策は、かつては政策金利を操作する政策が中心だったが、最近は景気拡大に向けて量的緩和など、より踏み込んだ政策を実施しており、政策金利の引き上げは当面はないという見方が多い。むしろ、景気拡大へ、更なるマイナス金利をさらに拡大することも考えられるが、銀行の収益悪化を引き起こしかねないだけに、大幅な金利引き下げの可能性も低そうだ。

 こうした要因を総合的に判断すると、住宅ローンの「変動金利」の見通しは、上がる要因も下がる要因も乏しく、当面は現状維持にとどまりそうだ。

長期固定金利は、世界的な金利上昇モードに突入も、
日本だけは、低金利政策を継続の可能性あり

 では、住宅ローンの10年固定金利、35年固定金利などの長期固定金利の動向はどうなっているのか。ここでは三井住友銀行の10年固定金利の推移を見てみよう。

 10年固定金利も、右図のように、実際の貸出金利である「表面金利」は、8年前(2008年9月)に2.950%もあったが、今年の9月には1.150%まで低下している。また、他銀行では10年固定金利で0.5%前後の金利を出している金融機関もあり、金利水準は非常に低くなっている。

 変動金利と同様に、その要因を分析してみよう。

 10年固定金利についても、銀行自身が決めた「金利優遇幅」が金利低下を大きくけん引してきたのは間違いない。8年間で「金利優遇幅」は大きく拡大しており、2016年9月の「金利優遇幅」は1.850%と過去最大規模になっている。2016年9月の10年固定の店頭金利は3.000%であり、金利優遇幅が1.850%なので、半分以下になっている。やはり、金融機関の競争による「金利優遇幅」の寄与度はかなり大きいと言える。また、今度も住宅ローンを獲得したいという姿勢に変わりはないので、金利優遇幅に大きな変動はなさそうだ。

 ただし、10年固定金利の場合、長期金利が低下したことも、金利低下にそれなりに寄与している。

 10年固定金利の「店頭金利」は、10年国債金利を元に決められている。その10年国債金利については、2008年以降は日銀が「量的緩和政策」を打ち出し、国債を大量に購入したことで、金利はほぼ一貫して下落してきた。

 特に2016年の10年国債の金利変動は大きかった。年初は0.3%弱あった金利が、8月には▲0.3%程度まで低下。その後、日銀が9月に政策を変更し、「10年物国債利回りをゼロ%程度にする」と方針転換してからは上昇し、現在は0.1%弱で推移している。当然、住宅ローン金利も8月を底として、上昇している。

 基準金利の動向を予想するのはかなり難しい。2016年2月の日銀の政策は、長期金利を引き下げる方向だったが、9月は下がり過ぎたということで若干、上昇するよう政策を転換しており、方向性は見えにくい。

 とはいえ日本政府は国債発行残高が838兆円と膨大で、金利が1%上昇しただけで、金利が8兆円も増大する。年間の税収が58兆円しかないのだから、ちょっとした金利上昇で政府予算がひっ迫してしまうので、日銀としては政府を支援するためにも大幅な金利上昇は絶対に避けたいところだ。

 一方で、米国はトランプ新大統領が決定してから、金利上昇モードに突入しており、米国連邦準備制度理事会(FRB)は12月、公開市場委員会(FOMC)において1年ぶりの利上げを決定した。また、欧州中央銀行も来年4月以降、資産購入額を減らすことを決定しており、世界的な金利上昇の圧力は徐々に高まっている。日銀は金利上昇に対応するため、「買いオペレーション」で超長期債の買い入れ額を増やすことで、長期金利の上がりすぎを抑制させているが、どこまで対応できるかは未知数だ。

 住宅ローンの長期固定金利の見通しは、予想するのがかなり困難だ。これまでは、各国の金利は金融緩和の方向性に向かって金利の低下が進んできたが、今後は、景気低迷が続く日本だけが低金利政策を継続することになりかねず、どこまで低金利政策を維持できるかも焦点になる。長期固定金利の見通しは、大幅な上昇の可能性は低いが、徐々に上昇していく可能性はありそうだ。

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まだ住宅ローンの借り換えができていない人に朗報! 北朝鮮問題で長期金利が下降?!

フラット35の金利が1%前後というのは異常な低金利
借り換えのチャンスがあるのなら、早めに取り組みを!

 以上のように、住宅ローンの変動金利の見通しは現状維持、長期金利については徐々に上昇していく可能性がありそうだ。金利については予想が難しく、さまざまな見方があるものの、住宅ローン金利は数年前に比べれると現在でもまだ「超低金利状態」にある。フラット35の金利が1%前後というのは数年前に比べたら異常な低金利だ。

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「住宅ローン選びのプロ」が毎月、金利動向を解説!

 住宅ローンの借り換えチャンスはいつまで続くか分からない。現時点で借り換えメリットがあるのならば、早急に借り換えてしまうのが得策だろう。一般的に、「金利1%低下、残額1000万円、残り期間10年間」の3条件が借り換えの目安と言われる。これに当てはまれば、借り換えに伴う手数料を支払っても総支払額を減らすことができるケースが多いので、借り換えを検討したほうがいい。

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「半年前に借りた住宅ローンも、借り換え余地あり!」

 一方で今後、さらに住宅ローン金利が下がるかもしれないので、それまで待ちたいという人もいるだろう。しかし、住宅ローンは何度でも借り換えできる商品であり、借り換えを躊躇する必要はない。万が一、金利がさらに下がった場合は、再び住宅ローンを借り換えればいいだけの話だ。借り換え手続き面倒くささを厭わない人の中には、数回借り換えている人もいる。メリットがあるのなら、ぜひ借り換えを検討するのがいいだろう。

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◆「変動金利」住宅ローン金利ランキング (借り換え)
※借入金額2500万円、借り入れ期間30年(詳細な条件は表組の下に記載)
順位 銀行名 <商品名>
実質金利
(費用等含む)
表面金利
(費用等除く)
保証料
(税込)
事務手数料
(税込)
1位 ◆住信SBIネット銀行 <通期引下げプラン 変動金利>
0.593%
全疾病保障付き
0.444% 0円 借入額×2.16%
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0.593%
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0.444% 0円 借入額×2.16%
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6位
◆au住宅ローン <KDDI 全期間引下げプラン 変動金利>
0.646%
がん50%保障付き
0.497%
0円
借入額×2.16%
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