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ダイハツ、スズキの牙城に挑む
ホンダ軽自動車“再攻略”の衝撃

週刊ダイヤモンド編集部
2012年3月12日
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ホンダが軽自動車市場を“再攻略”する。長らく無風の競争状態が続いていた軽自動車市場だが、最後発ホンダの登場で競争環境は一変した。ダイハツ工業、スズキ、ホンダの三つどもえの戦いは熾烈を極め、国内乗用車メーカー8社を巻き込んだ場外乱闘に発展しそうな雲行きだ。

ホンダの軽自動車、コンパクトカーを中心に販売する「スモールストア」。登録車との自社内競合を恐れずに軽自動車市場を攻める

 「ターゲットにしていたダイハツ『タント』を抜いた。ホッとしている」(浅木泰昭・ホンダ四輪R&Dセンター主任研究員)

 3月6日、2月の軽自動車のブランド別販売ランキングが明らかになった。ダイハツ「ミラ」、スズキ「ワゴンR」に次いで、昨年12月16日に発売になったホンダ「N BOX(エヌボックス)」が3位に躍り出た。発売から2ヵ月で、計画値の2.4倍となる5.8万台の受注が殺到した。

 ホンダは、「N BOX」と同じプラットフォームを使用した「Nシリーズ」の2車種を今春、今秋に投入予定。相次ぐ新車投入で軽自動車市場を“再攻略”する。

 時計の針を巻き戻した5年前のこと、ホンダ上層部では軽自動車事業からの撤退をも辞さない大胆な議論がなされていた。既存車種「ライフ」「ゼスト」は伸び悩み、昨年の軽自動車販売台数では日産自動車に抜かれ4位に転落した。

 「リーマンショック以前は、高級車が売れており、ダウンサイジングの波は来ていなかった。ホンダの経営体力と相談すると、経営資源をハイブリッド車や高級車へ重点的に振り向けるほかなく、国内の軽自動車は手薄になってしまった」(峯川尚・ホンダ常務執行役員)と振り返る。

 そうこうするうちに、軽自動車事業の存続問題とともに、「国内生産体制の維持」が重大な経営課題として持ち上がった。

 2011年の国内新車販売台数は421万台、うち軽自動車の構成比は36.1%まで上がった。近い将来に、国内新車販売台数は400万台を割り込むが、軽自動車の構成比は高まり安定的に推移するとみられている。もはや、軽自動車生産を抜きにして、国内生産を守れない──。これが、ホンダが出した結論だった。

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